ボカロで音楽を始めたい!よくわかるボーカロイドの種類と特徴
若い世代を中心としたボーカロイド人気はいまだおとろえを知りません。
ボーカロイド楽曲を中心に歌ってみた、踊ってみた、演奏してみたなどの動画で自己表現をするカルチャーの発展もあり、「聞いて楽しむ音楽」から「参加して楽しむ音楽」という新しい世界が広がりつつあります。
これから始めるボーカロイドプロデューサーのために、何が必要で何をすべきかを見つめなおしてみます。
もくじ
音楽を作るには制作環境が必要
ギターの録音、シンセサイザーの演奏、ソフト音源、楽曲を構成するサウンドを作るための方法は数多くあります。
自分のスタイルに合わせて制作環境は変わりますが、ボーカロイドと楽曲をひとまとめにするためには必ずパーソナルコンピューター(以下PC)が必要です。
いきなり敷居が高い様に感じるかもしれませんが、現在のPCは価格も安くなり性能も十分な物が多いため、よほど古いPCでもない限りは専用に新しく用意する必要はありません。
いきなり大編成の曲を作りたいという訳でないのなら省スペースで持ち運びも容易なノート型やタブレットPCでも十分と言えます。
作業の都合上、画面の大きさは可能な限り大きい方が便利ですので検討の際は注意しましょう。
注意しなければいけないのはボーカロイドや主要なDAWはWindowsかMacintoshでしか使用できません。
ヤマハのボーカロイドに限りiPhoneやiPadで使用することは可能ですが、後の拡張性という面に不安があり積極的にオススメができません。
Androidでは使う事ができないのでくれぐれも間違わないようにしてください。
制作の中心、オーディオインターフェイス
音楽制作を始めようと思うなら制作用にオーディオインターフェイスを導入するべきです。
オーディオインターフェイスはほとんどのPCに最初から搭載されていますが、楽器の接続などに不便なので音楽の制作に向いているとは言えません。
本当はこの部分こそ掘り下げて解説すべき部分なのですが、それだけでも大変な情報量になってしまうので参考になるURLを紹介するだけに留めておきます。
参考:DTM初心者のためのオーディオインターフェイス選び 2016 : 藤本健の“DTMステーション”
オーディオインターフェイスにはDAWがバンドルされている事も多いです。
特にDAWメーカーが自社製品をバンドルしたインターフェイスはコストパフォーマンスも信頼性も良好ですので「色々あって分からない!!」と言う時はSteinbergやPresonusの製品を選択すると安心です。
そして ボーカロイドのソフト
ボーカロイドの楽曲を制作したいのであれば一番重要なのはこれです。
ボーカロイドの種類についてはこちらの記事でも紹介されていますが、もう少し突っ込んだ部分を紹介してみたいと思います。
参考:ボカロpになりたい。ボーカロイド初心者の俺がボカロPになる方法
抜群の知名度「初音ミク(はつねみく)」
バーチャルシンガーのトップに君臨するのは間違いなくこの初音ミクです。
その知名度からボーカロイドという枠を飛び越えて今や初音ミクという名前が世界に通用するまでになっています。
現在の最新バージョンはVOCALOID3であり世代的には1世代前の音源です。
2016年の夏には最新バージョンであるV4Xの登場がアナウンスされていますので購入を検討している方は公式サイトの情報を必ず見ておきましょう。
初音ミクの歌声は多くの人が聞いていると思いますが性能的には可もなく不可もなくと言った感じです。
比較的澄んだ声が出しやすいのでポップスやバラードにはマッチしやすい声と言えます。
そして何より注目度が高いため「とにかく聞いてもらいたい!!」という人にはベストな選択になります。
ハイセンスさを演出できる「巡音ルカ(めぐりねるか)」
初音ミクよりやや遅れて登場した巡音ルカも、同じCRYPTON社の出身です。
国内メーカーのボーカロイドとしては初の英語対応をした製品です。
現在は最新版のV4Xに対応しており、初音ミクよりもしっとりとした大人の声を身上としラテンやジャズなどのジャンルにも対応が出来るまさに優等生です。
繊細な調整と仕上げを丁寧に行えばとてつもない能力を発揮する巡音ルカ。
その分実力を発揮させるための熟練が必要です。
カバー範囲の広い万能選手「IA」
V3世代から登場した後発の音源であるIAは、後発だけあって初音ミクの弱点であった声の存在感の弱さを克服しています。
特に中音域に光る物があり、使いこなす事ができれば幅広いジャンルに対応が可能です。
IAの曲では自然の敵Pことじんさんの作品群が有名です。
有名作品に使用されているIAですが、知名度的には初音ミクほど高くはありません。
性能的な面では初音ミクと並び比較的素直で扱いやすい声ですので、好みで選ぶ時には選択肢に挙げたい音源です。
実力No.1?隠れた実力派「猫村いろは(ねこむらいろは)」
V2世代に登場し、現在はV4に進化した猫村いろは。
名前すら知らない人も多いかもしれません。
この猫村いろは、V2の時代からV3世代すら凌駕(りょうが)する程の実力を秘めていました。
非常に高性能であり、人間の歌唱へ肉薄(にくはく)しようという制作側の気合いを感じさせます。
ボーカロイドの限界に挑戦したいと考えているなら人ならチェックすべき音源です。
ともに楽曲を作りたくなるようなキャラクターはいたでしょうか?
作りたいジャンルや声の好みなど、選択する理由はさまざまです。
長く付き合えるパートナーを探して見てください。
とにかくまずは作ってみること
何を始める時も一番大切な事は、やりたいと思う気持ちです。
そしてとにかく一曲でも完成させることが大切です。
まずは童謡のコピーでもなんでも構いません。
ドレミの歌でもなんだっていいんです。
完成させた喜びや楽しさを経験しなければその先には行けません。
そうやって成長していったボカロPもたくさんいます。
やってみたいと思った時が好機です、ぜひ「参加して楽しむ音楽」の中に飛び込んでみてください。
ライタープロフィール
DTMer
みるくここあ
元IT技術者。
ウィンドシンセを使います。
VOCALOIDやCeVIOを使って曲を作ってみたり、ボーカルを迎えて曲を作ってみたりしています。
元々楽器の練習用にオケを作るだけだった半端なDTMerでしたがVOCALOIDに出会い、その変遷に付き合っていくうちに深みに嵌っていたただの音楽好きです。
VOCALOID 2 MegupoidとVOCALOID 3 IA、そしてCeVIO Creative StudioのONEを使用しています。
ウェブサイト:http://milkcocoa.org
Twitter:milkcocoa_org