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【DTM初心者のための】Studio One 3(スタジオワン)の使い方。ミックス編

今回は、Studio Oneでのミックスの簡単な説明と、実際に音声に書き出すまでを説明します。

前回:【DTM初心者のための】Studio One(スタジオワン)の使い方。トラック・ノートの編集編

特定の楽器の音だけ聞きたい

エフェクトなどをかけて、たとえばピアノだけ音の変化を聴きたい、という場合はどうすればよいか。

S1mix_07_onofft

まずひとつは、「ソロボタン」と「ミュートボタン」を使うことです。

ソロボタンが有効になっている楽器だけが演奏され、逆にミュートボタンが有効になっている楽器は演奏されません。

また、エフェクトの効果を聞き比べたいとなったときは、エフェクトの設定画面にて、バイパスボタンをクリックしてON、OFFを切り替えてください。

バイパスすると、エフェクトを通らずに音が出る=エフェクトが効かない

バイパスしないと、エフェクトを通して音が出る=エフェクトが効く

ということになります。

また、エフェクトには、さまざまな設定がプリセットされています。

緑の丸のところをクリックすると、ずらっとプリセットの名前が出てきます。

なんとなく名前で選んでみて、効果を試してみてください。

いよいよ音声ファイルの出力

さて、各楽器にエフェクトをかけ、音量のバランスもとったところで、実際に音声ファイルに書き出してみましょう。

先ほどの、ソロ、ミュートの設定は解除しておいてくださいね。

エフェクトのバイパスも忘れずにOFFにしておいてください。

書き出しをするには「ソング」メニューの「ミックスダウンをエクスポート」を選択してください。

S1mix_08_mixdown

すると、ミックスダウンに必要な設定メニューが出てきます。

S1mix_09_mixdownmenu

設定をしてOKを押すと音声ファイルが出力されます。

ファイル名、フォーマット、エクスポート範囲ぐらいを設定すれば、他の設定はそのままでよいと思います。

一応、各項目の説明も書いておきます。

「ロケーション」

保存場所とファイル名を設定できます。

とりあえずそのままでもいいと思いますが、ファイル名はわかりやすいものに変えておくのが無難でしょう。

拡張子は勝手に付けてくれるので、付けなくて大丈夫です。

「フォーマット」

フォーマットを選択します。

Waveファイルが一番よく使われると思いますが、他のフォーマットは用途に応じて。

また、Prime版では残念ながらMP3での書き出しはできません。

どうしてもMP3にしたい場合は有料版を購入するか、他のツールで変換しましょう。

「エクスポート範囲」

ここで、先ほど説明した「マーカー」、「ループの設定」が活きてきます。

「ループ間」はループ設定した範囲のみを書き出してくれます。

「ソングスタート・エンドマーカー間」はその名の通りですね。

「マーカー間」は、マーカー設置した箇所で音声ファイルを分割してくれて、それをフォルダに分けて書き出してくれます。

「選択されているマーカー間」は、その横で選択したマーカーの範囲だけを書き出します。

「オプション」

その他の設定をします。基本的には画像の通りの設定でよいと思います。

細かく説明しておくと「マスターエフェクトをバイパス」というのは、メイン出力にインサートしたエフェクトをすべてバイパス、つまり無効化して出力する設定です。

「トラックにインポート」は、新しいトラックをもう1行追加して、そこに出力した音声ファイルを取り込んでくれるというものです。

「リアルタイムプロセッシング」は、チェックを付けると実際に音声を流しながら音声ファイルに出力します。チェックをはずすと、音声は流さずに数倍の速度で出力してくれるため、基本的にはチェックを付けないことをおすすめします。

「テンポを書き出す」は、とりあえずチェック付けておくのが無難かと。書き出さない理由があまりわからず。

「エクスポート後閉じる」をチェックすると、書き出した後にこの設定画面を閉じ、代わりにエクスポート先のフォルダを開いてくれます。

「オーバーラップ」をチェックすると、指定した書き出し範囲よりも、設定した時間分だけ余分に書き出します。

あとでクロスフェードを作りたいときに便利だとか。

クリッピングが生じる場合

さて、設定して出力してみた際、「クリッピング」が生じた、ということで出力できない場合があります。

そんなときは、ここを確認してください。

S1mix_10_peak

この赤いマークを「ピークランプ」といいます。

アナログのミキサーやアンプなどにもついているものと意味合いはほぼ同じで、音量がメーターを振り切っている、という意味だと思っておいていただければ大丈夫です。

デジタルで音楽を作成する際には、「ピークを超える」=「音割れになる」となりますので、ピークランプがつくのはNGです。

ピークランプがついたら、各楽器の音量を見直してみてください。

ちなみに、メインのフェーダー(マスターフェーダーとも呼びます)は、あまり0dBから動かさないことをおすすめします。

また、ピークランプは点いたら点きっぱなしです。一度ピークランプをクリックすると消すことができます。

最後に

今回は、Studio Oneのループやマーカーなどの設定、簡単なミックスの説明、そして音声ファイルへの書き出しまでを説明いたしました。

ループやマーカーを設定しておくと、作成中も便利ですし、音声ファイルの書き出しの際にも範囲の指定がやりやすくなります。

またミックスに際しては、各楽器の音量バランスをとりつつ、ピークを超えないように調整してください。

マスターフェーダーは0dBから動かさずに調整するのが基本です。

録音のやり方、エフェクトの使い方、さらに詳しいミックスのやり方など、次回以降もいろいろ解説していきたいと思いますので、お楽しみに。

ライタープロフィール

でんすけ

ボイストレーナー

でんすけ

大阪で活動するボイストレーナー。

プロの卵たちを育成中です。

ボイトレに関するブログも更新中ですので、当「スタジオラグへおいでやす」の記事と併せてぜひご覧ください。

また、最近DTMも始めて少しずつ曲を作るようになりました。

練習で作ったインストっぽい曲をSoundCloudに載せていったりしているので、ご興味持っていただけると幸いです。

SoundCloud:

https://soundcloud.com/densuke_osaka

ウェブサイト:http://dn-voice.info

Twitter:densuke_snail

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