DTM
DTMをもっと楽しむWebマガジン
search
【DTM初心者のための】Studio One 3(スタジオワン)の使い方。レコーディング編
最終更新:

【DTM初心者のための】Studio One 3(スタジオワン)の使い方。レコーディング編

今回は、Studio Oneでの基本的なレコーディング方法について説明していきます。

前回:

【DTM初心者のための】Studio One 3(スタジオワン)の使い方。ミックス編

まずはオーディオIFの設定

設定に入る前にまず簡単にオーディオインターフェースの説明から入りましょう。

オーディオインタフェースとはマイクやギター、キーボードなどの音をデジタル変換してパソコンに入力するための、音の入口と思っていただければ間違いありません。

「インタフェース」の部分を略して「オーディオIF」と呼ばれることもあり、記事中ではそう表記します。

音質にこだわらなければパソコンに付属しているマイクやマイクインにつないで録音してよいのですが、せっかくDAWソフトを使って音楽を作るのであれば、しっかりしたオーディオIFを用意し、より良い状態で音を録音したいものです。

価格もお手ごろで1万円〜2万円程度からでも、そこそこの機材が手に入れられますので、試してみてはいかがでしょうか。

それでは、オーディオIFをパソコンに接続した状態を前提に説明を進めたいと思います。

オプションメニュー

画像のようにメニューを選択すると、オーディオIFの設定ができます。

オーディオインターフェイスの設定

オーディオデバイスを選択する画面が出ます。

パソコンにオーディオIFが接続されていれば、このように接続した機器が選択できると思います。

選択できない場合は、ドライバがインストールされているかどうかを確認し、接続し直してみてください。

レコーディング用のトラック作成

さて、前回までに制作した楽曲の上に、楽器の音を重ねて録音してみたいと思います。

まずは、レコーディング用のトラックを作成しましょう。

レコーディング用トラックの作成

トラックの空いている部分を右クリックすると、新しいトラックを追加できます。

「オーディオトラック」というものを追加してください。

「モノ」と「ステレオ」がありますが、録音環境に合わせて用意してください。

基本的には「モノ」でいいと思いますが、ステレオマイクやマイクを2本使ってステレオ録音する場合は「ステレオ」トラックを選択します。

「オーディオトラック」の選択

さらに、トラックのサイズを「標準」以上に設定すると、入力デバイスを選択するボタンが表示されます。

入力デバイスを選択

このように、デバイスが選択できます。

私が使っているオーディオIFは入力端子が2つあるため、どちらから入力するのか選択できます。

マイクや楽器を接続した方を選択しておいてください。

メトロノーム、プリロールの設定

次に、メトロノームを鳴らすかどうかの設定をしておきます。

メトロノーム、プリロールの設定

画面下の設定ボタンをクリックすると、メトロノームの設定画面が出てきます。

メトロノームを鳴らすかどうかは、左上のメトロノームマークをクリックすることで設定できます。

「プリカウントのみ」鳴らすか、「再生中」ずっと鳴らすかを、下のほうのチェックボタンで設定します。

ここで「プリカウント」「プリロール」という設定について説明しておきます。

録音ボタンを押した瞬間に録音と再生を開始するのではなく、あらかじめ設定しておいた小節数分だけ手前から再生を開始する機能です。

演奏者は録音前後の曲を聴きながら余裕を持って演奏できますので、特に一部分だけを録り直したい場合(パンチイン・アウト)に重宝します。

いずれも、必要に応じて設定しておきましょう。

事前チェックして録音開始

さて、いよいよ録音を開始しましょう。

と、その前に…。

事前チェックして録音開始

録音のために使用するトラックの録音ボタンが赤く光っていることを確認してください。

これが点灯しているトラックに音声が録音されていくことになります。

また、モニターボタンが光っているかどうかも確認してください。

こちらは録音中に、録音中の声や楽器の音をモニター(スピーカーやヘッドホン)に返すかどうかを設定します。

パソコンやオーディオIFによっては録音中の自分の音が遅れて聞こえて演奏しにくい場合があります。

そのような時はOFFにしておいてください。

また、入力された音のレベルを簡易的に表示してくれる、レベルメーターが確認できると思います。

録音前に、実際の声や楽器の音を最大音量で鳴らしてみてください。

赤いピークランプが点灯する場合は、音が割れていますので、入力ゲインを絞って調節してください。

事前のチェックが終われば、やっと録音開始です。

画面下部分の録音ボタンを押すと録音が開始されます。

曲の頭から録る場合は、再生位置を戻すために頭出しのマークをクリックしておいてください。

録音後の処理「ノーマライズ」と「クロスフェード」

実際に録音するとこんな感じになります。

何度か細切れに録音したので、イベントが4つほどでき上がっているのが確認できます。

録音後の処理「ノーマライズ」と「クロスフェード」

録音した音声の後処理として、「ノーマライズ」と「クロスフェード」をご紹介しておきます。

ノーマライズとは、音声トラックをピークを超えない範囲で音量を大きくしてくれる機能です。

先ほど事前チェックでピークランプがつかないように音量を絞っていたかと思いますが、少し余裕を持たせすぎて音量が小さめになってしまうことがあります。

そんなときは、このノーマライズで音量を底上げしておくと、フェーダーを無理に上げる必要がなくなり扱いやすいくなります。

ただし、小さい音で録音したものをノーマライズすると、ノイズも一緒に大きくなってしまうため注意が必要です。

まずは適正なゲインで録音することを心がけましょう。

もう一つ、クロスフェードという言葉が出てきました。

先ほどの画像にあった細切れのイベントは、実際には頭から3小節目まで録音したあと、2小節目から録りなおした結果、あのような細切に分割されたものです。

このとき、2小節目から録りなおした音声と、それより以前に録音していた音声とをつなぎ合わせる必要があります。

ここで使うのがクロスフェードです。

クロスフェード処理

この画像は4小節目以降を録りなおしたところを拡大した図ですが、4小節目より前の音声を、音量を少しずつ下げてフェードアウトさせています。

逆に4小節目以降の音声は、音量を少しずつ上げてフェードインさせています。

これがクロスしていることから「クロスフェード」と呼ばれます。

クロスフェードすることにより、つなぎ目がより自然に聞こえます。

また、音声データというのは発音中に切ってしまうと「プツッ」というノイズが発生することがありますので、それを防ぐこともできます。

録りなおした音声をくっつけたいときは、クロスフェードは必須と思っておいてください。

しかし、実はStudio Oneはこのクロスフェードを自動的にやってくれていたりします。

普段はあまり気にしない部分ですが、念のため知っておいてください。

最後に

今回はStudio Oneを使ったレコーディングの手順をご紹介しました。

オーディオIFを通してマイクや各楽器の音を取り込んで、オーディオトラックに録音できます。

必要に応じて、メトロノームやプリロール機能なども使ってみてください。

また、録音後の後処理にはノーマライズが有効な場合もあります。

細切れに録音した際には、クロスフェードをかけることをお忘れなく。

それではまた次回をお楽しみに。

ライタープロフィール

でんすけ

ボイストレーナー

でんすけ

大阪で活動するボイストレーナー。

プロの卵たちを育成中です。

ボイトレに関するブログも更新中ですので、当「スタジオラグへおいでやす」の記事と併せてぜひご覧ください。

また、最近DTMも始めて少しずつ曲を作るようになりました。

練習で作ったインストっぽい曲をSoundCloudに載せていったりしているので、ご興味持っていただけると幸いです。

SoundCloud:

https://soundcloud.com/densuke_osaka

ウェブサイト:http://dn-voice.info

Twitter:densuke_snail

このライター・クリエイターへメッセージを送る

記事一覧

続きを読む
続きを読む