【DTMerのための】制作にトラックボールをオススメする理由
トラック・ボールは、手の平でボールを転がすことで操作するマウスの一種ですが、特に日本の音楽(制作)業界ではビックリする位の普及率。
規模を問わず、スタジオには大体ありますから、Pro Tools、テンモニに次ぐ業界標準と言ってもいいかもしれません。
トラックボールをオススメする理由
これまでマウスやトラックパッドを使っていた方が初めてトラックボールに触れると、なんでこんな使いにくいの!?と発狂しそうになると思いますが、慣れると圧倒的に楽で早いんです。
特にマウスと違って場所が変わらない。
これがポイントだと思います。画面や楽器に集中していて、パッと操作しようと思ったときに視線を動かしてマウスの場所を探す必要もありませんし、ボール自体は慣性で動くので画面の端から端まで最小限の手間で移動できます。
以前、特にオートメーションやエクスプレッションのカーブを描きやすいかと思ってペンタブを買ったこともあるのですが、「いちいちペンに持ち替える」動作が面倒になった、なんて過去もあったり。
逆に、フェーダーを0.1dB単位で動かす……のように細かい作業には不得意。
とは言ってもそこまで細かい操作をするときは数値で打ちますし、慣れればある程度はOK。
ベジェ曲線だって余裕で書けます(笑)。
やっぱりKensingtonがオススメ
トラックボール自体はいくつかのメーカーから発売されていますが、圧倒的に多いのがKensington(ケンジントン)社の製品ではないでしょうか。
個人的にもずっとKensingtonを愛用していて、LogicoolやMicrosoftの製品も試しましたが、操作性や使い勝手からコレ以外は考えられない状況です(慣れもあると思いますが……)。
その理由の1つが、ボールが大きくて重いこと。
ボールが大きくなればなるほど重くなり、操作している際にも安定しますし滑らかに動きます。
中には親指や人差し指で操作するような小型のボールのモデルもありますが、そういった理由からオススメしません。
また、右手でも左手でも使えるのもポイント。
最近はあまり見かけなくなりましたが(右利きでも)左手にトラックボール、右手はテンキーで鬼のようなスピードで編集していく方もいたなぁ……と。
こんな風に使ってます
では、実際にどんな感じで使っているかと言うと……。
4つのボタンにこのように機能を割り当てています。
ポイントは右上の「control I」でしょうか……。
これは何をしているかというと、
DAWソフト側のインプット・モニターのON/OFFを切り替えるショートカットを割り当てている状態。
レコーディング作業が多い方はオススメですよ!
割り当ては自由にできるので、自分のよく使う機能を割り当てておくと作業が楽になります。
スタジオだと、同じようにインプット・モニターのON/OFFや、アレンジ画面とミキサー画面の切り替えが多いような気がします。
TrackballWorksの割り当てがさらに便利に進化していました。
こちらでまとめています。
あと大事なのが置き場所。
普段はこの位置に置いているのですが、
それは、このように親指をちょっとスライドさせれば「enter」キーが押せるから!
ボールでポインタを操作しつつ、enterをキー。
という一連の操作が超スムーズに行えます。
デメリットは?
最後に、良い点だけじゃなくデメリットについても。
まずはドライバが不具合を起こすことが多いこと(笑)。
1度正常に動いてしまえば何の問題もないのですが、環境によってはドライバが変な挙動をするケースもあるようです。
うちの環境では、最新のドライバを対応OSのMacにインストールしても、ボタンの割り当てを行うTrackball worksというアプリが動かない、という現象が出ています。
最近のバージョンだとアプリケーションごとにボタンの割り当てを変えたりできて便利なのですが……。
もう1台の10.11のマシンは何も問題なく最新版が動いています(笑)。
あとはポインティング・デバイスとしては高価な部類に入るということでしょうか…。
とは言ってもAmazonでも8,000円を切っていますし、なにげに保証も5年と長いので総合的に見たらお買い得だと思います。
マウスよりも長持ちしますし。
10年ほど前に買ったモデルも未だにノートラブルで動いています(笑)。
左手側は……
ちなみに左手側は……というと、こんな感じでAppleのMagic Trackpadを置いてます。
こちらはスクロールやデスクトップを一発で表示する……などポインティング・デバイスというよりジェスチャー専用に使っています。
軽めのつもりが大分長く……。
ということで、音楽やるならトラックボールがオススメですよ、っというお話でした。
たかがマウスではありますが、実際に手が触れる頻度の高い部分ですので自分が納得したものを使いたいものです。
ライタープロフィール
DAW LESSON
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