車両故障が約4割!バンド機材車の交通事故防止策
今日も全国各地のライブハウスで遠征バンドがライブを行っています。
その数だけ、機材車での移動をしているバンドがいると言う事です。
ライブに向け出発する前に是非一読お願いします。
もくじ
ライブツアー中の機材車の交通事故が絶えない
過密なフェススケジュール、ライブハウスツアー中の移動の際に起こる、自動車の交通事故は現在も絶えることはありません。
衝突事故、横転事故など状況は様々ですが、バンド単位での事故がほとんどです。
昨日8月30日に福岡・Queblickでのライブを終え、メンバー自身の運転で機材車にて帰京していたSECRET 7 LINE。
その移動中に機材車が横転する事故が発生した。
この事故によりSHINJIが死亡し、RYO(G, Vo)とTAKESHI(Dr, Vo)は軽傷を負った。
あゆみくりかまきが昨日12月27日、グループで移動中の車両故障による交通事故で捻挫や打撲などの負傷を受け、年内に予定していたライブの出演を急遽キャンセルすることが発表された。
ジラフポットを乗せた車が、本日3月20日に交通事故に遭いメンバーが負傷。
これによりバンドは明日21日に福岡・Zepp Fukuokaで行われるライブイベント「FX2015」への出演をキャンセル、22日に大阪・OSAKA RUIDOで実施予定だったワンマンライブを中止することをオフィシャルサイトで発表した。
バンドのツアーには車の移動は避けられない?
ライブハウスクラスで演奏するバンドの場合は、アンプや楽器などの機材、物販物を運搬するためにハイエースやキャラバンなどの大きい普通車での移動が主流です。
そしてバンドメンバー移動の経費削減のために、1台の車で移動することがほとんどなので、メンバー自ら運転することも珍しくありません。
なにより、過酷なライブスケジュールの中での長距離移動などの機会も多く、次のライブ会場に向かうために深夜の間に移動したり、長時間の運転などになることも多いのです。
「大切なファンが待っている、その気持ちに応えたい」その思いがあるのが故に、無理になる状況を強いてしまうこともあるのではないでしょうか。
主な事故原因は?
一般的な事故原因で多いのは車両故障、安全不確認や前方不注意による衝突と続きます。
平成25年中の重大事故発生状況等を事故種類別にみると、図2-7に示すとおり、事故件数は、車両故障が全体の約40%を占めており、次に、衝突、死傷の順となっている。
また、死者数及び重傷者数は、衝突、死傷の順となっている。
http://www.mlit.go.jp/jidosha/anzen/subcontents/data/statistics56.pdf
少しでも余裕を持つことで予防できることも多いのです。
バンドマンのための機材車の交通事故防止策
遠征ライブが決まったらまず読んで欲しい内容です。
まず基本的なことを
まず普段の運転で事故の原因になる習慣を見直すことです。
- 酒気帯び運転、無免許運転はゼッタイしない
- 携帯電話を操作しながらの脇見運転はゼッタイNG
- 車内ではシートベルトの着用をする
- 機材などの荷物が崩れない様に固定する
- スピードの出し過ぎは禁物
…など
車の点検
事故の一番の原因になっている車両故障を未然に防がなければいけません。
出発前には必ず車両点検を行いましょう。
タイヤのパンク、ライトの故障、エンジン故障、バッテリー上がりなど…事故の原因となる車両故障はたくさんあります。
タイヤの溝がすり減っていないか、空気圧は適正か、エンジンオイルや冷却水の量など…をチェックしておきましょう。
行きよりも帰りの余裕ある走行計画を
ライブ終了後の、緊張も抜け、体もクタクタな状態での運転、翌日にもライブを控え移動する場合は注意が必要です。
ライブが終了してから、次の場所に移動するまでの余裕ある計画をしっかり立てておいてください。
- 渋滞を予想しておく
- 道順、所要時間を把握しておく
- 帰りの運転者、運転交代タイミングを事前に決めておく
- 休憩場所を決めておく
…など。
急ぎや焦りは禁物です。
もちろん行きも「時間の余裕がある走行計画」をお願いします。
天気予報のチェックをする
雪情報、台風、大雨など…一番事故が発生するタイミングを事前にチェックしておきましょう。
睡眠時間の確保
一般的に午前4〜6時頃は最も眠気に襲われやすい時間帯だといわれていますので、できるだけ深夜から明け方の運転は避ける方が良いでしょう。
眠くなった場合には思い切って仮眠を取ることも大切ですが、寝起き後、すぐに運転してはいけません。
実際に長距離運転などの事故では、寝起き後の「いねむり事故」が多くなっています。
脳は覚醒したつもりでも体が遅れて眠りを要求し始めるため、走り出しからさらに強い眠気を誘う危険があります。
寝起き後はクルマから降りて体を動かし、体もしっかり目覚めさせておくことが大切です。
こまめな休憩
長時間のドライブでは最低でも2時間に1回は休憩を心掛けましょう。
高速道路では、次のパーキングエリアまでの距離が離れていることも珍しくありませんので、休憩の際には次のパーキングエリアもチェックしておくといいでしょう。
ちなみに一日に16時間以上の運転をすると、ほとんど酒を飲んでいる飲酒運転と同じような状態になるようです。
集中力が散漫にならないように、こまめな休憩は必須です。
メンバー同士で体調を確認し合ったり、運転中の気遣いも、忘れないようにしておきたいですね。
最後に
「大切なライブ」だからこそ、焦ってしまう気持ちは理解できますが、そのライブにかけた思いを「車の走行計画」に変換していきましょう。
事故を未然に少しでも防げるように。
また遠征ライブの際に、チェックしておくようにお願いいたします。
ライタープロフィール
スタジオラグ
中尾きんや
スタジオラグスタッフ
ウェブサイト:https://www.studiorag.com
Twitter:kin_kinya