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本場アメリカでのボーカルレッスン体験記
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本場アメリカでのボーカルレッスン体験記

「本場アメリカのボーカルレッスンってどういう感じなんだろう?」

今から、約3年前、そんな興味がどんどん湧き、高鳴る気持ちを抑えられなくなった僕は勢いで(笑)。

アメリカロサンゼルスへ渡米しました。

今回はそのときのお話です。

アメリカL.Aでのボーカルレッスン

レッスン

http://o-dan.net/ja/

当時、通っていたスクールは、とてもアットホームな雰囲気で、程よいユルさと自由さと、アメリカならではの雑多な感じというか、和みのあるミュージックスクールでした。(この感じが自由な歌を生んでいる空間かー!と)

場所は、西海岸のサンタモニカビーチまで、バスで1時間かからないくらいだったかな……とてものどかな街にあるスクールでした。

レッスンはというと1日に予約可能なコマで組んでもらい、毎回同じ先生ではなく、いろんな先生に指導を受けられるというのが、特徴の1つ

先生のプロフィールを見ると、かなりファンキーで、その時点で、ドキドキとワクワクが止まりませんでした。

待ちに待った初回レッスン!

いよいよ、初回レッスン開始の時。

初回レッスン担当の先生は、50代くらいの金髪、ややふくよかな体型をしたS先生!

このS先生の得意分野は、ボイストレーニング。

自分も、とても興味のある分野でした。

スタジオの扉を開けると「Hi Nice to meet you!!」から始まり、イキナリ超フランク!

なんでしょう、あの、自分が先生のテンションに一気に持っていかれる感じ。

緊張とか恥じらいとか、そんなもの一気になくなるような、この先生から放出されるエネルギーは!

日本から来た、見ず知らずの僕を、あたたかく迎え入れてくれました(wow)。

つたない英語で、なんとか話しをしながらも、実際のレッスン突入。

声を出す前に、まずは、ストレッチから。

片壁一面が鏡になっていて、2人で一緒にその方向を見ながら、上体を前後に動かしたり、首を回す、腕を伸ばすなど、主に上半身をほぐしていく。

これは、日本でも行っているようなとても一般的なやり方でした。

先生の動きを見ながら必死でついていく僕。

10分~15分ほど、しっかりとストレッチをした後に、発声トレーニングに移っていきます。

発声トレーニングは、言葉のチョイスと音階は、先生の真似をして即興的に覚える必要がありました。

日本人と何が違うかといえば「圧倒的な声量」でした。

どこから声が出ているんだっ!?

というくらい大きいのですが、楽に出しているから、これまた不思議。

僕の出した声にも「oh good!」と言ってくれますが、声量的には、先生に到底及ばない……。(内心:これは、何かコツがあるはず……と思う僕)

声が大きいというより声に芯があるという印象。

美しい声というより人間味があふれている声という印象。

とにかく作り物じゃない、自然な声。

うわー、どうやったら、あんな声がでるんだろうー、と思っていると「Next!」という声がかかり、今度は、ボーカルレッスンに入っていくのです。

ボーカルレッスン

ボーカリスト

http://o-dan.net/ja/

発声トレーニングを行った後は、いよいよボーカルレッスン。

あらかじめ用意してある課題曲を先生の伴奏に合わせて歌っていきます。

その時、僕はマービンゲイの「What’s going on」を課題曲に選びました。

まず一度歌ってみた。

すると……「oh good!」と、まあ、とにかく褒めてくれる。

これは、きっと「うまい」ということではなく、先生の心の広さ、日本人がはるばる、アメリカに歌を学びに来ていることも含めの「good」なのだと感じました。

「とてもいい声をしている」と褒めてもらった後、本筋のレッスンに入っていきました。

これは、アメリカでのボーカルレッスン全般に言えることなのですが、特にアドバイスを頂いたのは、「歌詞をはっきり言ってほしい!」ということでした。

外国人が、つたない日本語で日本の歌をうたっている感じの「逆バージョン」になっていたのでしょう。

とにかく、歌詞が弱い、ということ。

メロディーをつける前に、まずは歌詞の練習。

先生が読んだ後に付いて、僕も追っかける(まるで、英会話教室状態!)それくらい歌詞が不明瞭だったのだ。

心の中では、「これじゃあ、いつになったら歌のレッスンに入れるか分からない!」という不安と焦りが……。

「これが終わらないと次に進めないのだ!」という思いが、ぐるぐると巡りながらも、ひととおり歌詞の読み合わせが終わった。(ほっ)

それを今度は、メロディーに乗せて、アクセントをつけていく。

歌はメッセージ、何を言っているのかを、ハッキリと伝える必要があるのだ。

アメリカ人のオーバーアクション

アメリカ人特有の身ぶり手ぶりをつけながら、かなりオーバーアクションで行っていく。

まるで、ミュージカル俳優にでもなった気分~♪ ←でも、これが後々活きてくる。

日本人の僕には、これが気恥ずかしく感じ、ちょっと抵抗があったけど、「ココは日本じゃないしー!」と切り替えて対応。

そして、体に染みつくほど歌詞アクセントとジャスチャーを繰り返し、レッスンの最後にもう一度歌ってみる。

すると……初回レッスンにして、何かアメリカ人っぽい歌唱雰囲気になった気がした。

うまく歌うとか、そういうことではない。

自分は(歌を歌って)何をしているのか」というのが、少し分かった気がした。

こうして、アメリカロサンゼルスでの、S先生による、初回ボーカルレッスンが終わった。

まさに感覚的!

見て感じて、覚えて、まねして」これがアメリカだった!

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ライタープロフィール

KAN

仙台のボイストレーナー

KAN

東京の大手ボーカルスクールや、横浜のR&B専門スクールの講師として生徒を育成。

喉の構造を、科学的視点から専門研究。

喉声を改善し、高音を楽に出す従来のボイストレーニングとは全く違うトレーニング法で多くの悩みを解決し、延べ300人以上の指導に当たる。

現在は、宮城県仙台で指導しています。

LOOSE VOICEでは、随時、体験レッスンを実施しております。

実際に、あなたの声を聞かせて頂き、アドバイスいたします。

また、出張レッスンも対応しておりますので、ご依頼頂ければ、あなたの街にもお伺いいたします。

ぜひ、あなたの夢を応援させてください。

その他、質問、お問合せも、お気軽にお寄せ下さい。

ウェブサイト:https://www.loosevoice.com

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