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VOCALOID5(ボーカロイド5)を使ってみよう
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VOCALOID5(ボーカロイド5)を使ってみよう

2018年7月発売のVOCALOID 5。

VOCALOID 5はどんなことができるのか!?

ここで紹介していきたいと思います。

VOCALOID 5

2018年7月12日未明からメンテナンスに入っていたvocaloid.comが午前11時から再開し、VOCALOID 5のパッケージ販売が開始されました。

販売されるパッケージは2種類です。

英語ライブラリと日本語ライブラリを2つずつ、合計4つのライブラリをバンドルしたVOCALOID 5 STANDARD。

STANDARDのライブラリにCYVER DIVA II、CYBER SONGMAN II、VY1、VY2の4つのライブラリを追加でバンドルしているVOCALOID 5 PREMIUM。

最初からライブラリが付属するということで、前バージョンのように「エディタを買ったけど歌わせられない!!」といったこともありません。

VOCALOID 3もしくはVOCALOID 4のいずれかを持っているユーザーには優待販売もあり、大幅なディスカウントを受けられます。

生まれ変わったVOCALOID

VOCALOID 4まではエディタ機能がやや弱く、Cubaseのエディタと連携させたり、Piapro Studioのような外部ツールの方が標準エディタよりも高機能といった感じでしたが、VOCALOID 5ではインターフェイスが完全に刷新され編集作業がスムーズにおこなえるようになりました

パラメーターも追加になり、VOCALOID 4で導入されたクロスシンセシス(XSY)が廃止になるなど、合成のエンジン自体にも大きな改変がありました。

1つのライブラリの自由度も格段に向上しており、ボイスライブラリの選択に対してスタイルを割り当てることによって、歌唱の特性を大きく変えられます。

VOCALOID 4までのシンガープリセットに近いものですが、VOCALOID 5ではより自然に、より効果的にライブラリの歌唱を変化させてくれます。

VOCALOID5(ボーカロイド5)

スタイルはパラメータとボーカルエフェクトのチェーンをセットにして保存できるので、自分の狙った表現に寄せやすくなったと思います。

アーティキュレーションを簡単に

大幅な機能追加の1つが、音符1つに対してアーティキュレーションを割り当てられるアタック&リリースエフェクトです。VOCALOID5(ボーカロイド5)fx

アタック&リリースのボタンをクリックするとエフェクトのパネルが画面下に開きます。

VOCALOID5(ボーカロイド5)

音符を選択して下のパネルから設定したいアーティキュレーションを選択すると、その部分の歌唱が指示の表現に変更されます。

今までピッチベンドやパラメータを複数ごりごり操作しないといけなかった表現が、ボタン1つで近似できてしまう強力な機能です。

ベロシティなどの効果もより自然に改善されているようで、ベロシティで軽く調整をおこなって、アタック&リリースをセットしていくだけでもVOCALOID 4の時よりもスムーズに歌ってくれるくらい歌唱力が向上しました。

CeVIOの自然な歌唱に匹敵するくらいのイージー&スムーズな作業が可能になったと思います。

V4のライブラリが進化する

VOCALOID 5専用ライブラリは今のところ、AHSが発売を予定している桜乃そらしかありません。

VOCALOID 4のライブラリも当然使用できますが、「専用ライブラリでなければその効果をフルに発揮できないのでは?」と思っていました。

しかし、そんな心配は無用でした。

むしろVOCALOID 4の時よりもベタ打ちで良い結果を出してくるくらいVOCALOID 5は優秀でした

丁度手元にオケがありましたので早速歌わせてみました。

VOCALOID 5でKaoriとIAを歌わせてみた

まずは、VOCALOID 5付属ライブラリのKaoriです。

次に、VOCALOID 5ライブラリ IAです。

VOCALOID 5に標準で付属するV5対応ライブラリのKaoriとV4のIAで同じ曲を歌わせてみました。

声質はSTYLEの調整で似せる努力をしてみましたが、ここから先はパラメーターではなくエフェクトでフォルマント調整が必要なようです。

調整した部分はベロシティの調整とアタック&リリースエフェクト、そして声のハリを調整できるExciterパラメーターを全域で調整しています。

初めての使用でしたので色々試しながらでしたが、それでもスムーズに調整ができました。

VOCALOID 5では、いよいよVOCALOIDという言葉からボーカルシンセに進化したように思います。

オペレーションの容易さと出力結果でCeVIOに一歩譲っていた部分を克服してきたとなると、ライブラリの選択肢が多いという強みが発揮されることになりそうです。

従来のVOCALOIDは編集が大変で投げ出してしまった人も、VOCALOID 5なら思い通りに歌わせられるようになるかもしれません。

大きく進化したVOCALOID 5。

今後の動向にも注目です!

ライタープロフィール

みるくここあ

DTMer

みるくここあ

元IT技術者。

ウィンドシンセを使います。

VOCALOIDやCeVIOを使って曲を作ってみたり、ボーカルを迎えて曲を作ってみたりしています。

元々楽器の練習用にオケを作るだけだった半端なDTMerでしたがVOCALOIDに出会い、その変遷に付き合っていくうちに深みに嵌っていたただの音楽好きです。

VOCALOID 2 MegupoidとVOCALOID 3 IA、そしてCeVIO Creative StudioのONEを使用しています。

ウェブサイト:http://milkcocoa.org

Twitter:milkcocoa_org

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