「息の強さ」と「声の高さ」の関係
高い声を出す時は、強い息が必要なのか?
その疑問にボイストレーナーがお答えします!
「高い声を出す時は、強い息が必要なの?」
この答えに、間違った認識を持ってしまうと、声帯に過剰な強い息をぶつけてしまい、高音が出ないばかりか、喉を痛めてしまう原因になります。
答えは、「息の強さ」と「声の高さ」は、関係ないんです。
別のいい方をしますと、息の強さを変えなくても、音程は変えられる、ということです。※ここでいう「息の強さ」とは、息が声帯を通過する前の「外部から働きかけるもの」として考えます。
少し深いお話し
声の高さは、声帯の開閉(振動)運動のスピードによって変わります。
そして、開閉運動のスピードを上げるには、送り出す息の強さではなく、声帯を伸縮(変化)させ、「長さ・重さ・張り」を調整することが必要になります。
ですので、息を送り出す強さは、特に関係がないのです。
この声帯コントロールは、誰しもに備わっている、人間の喉の仕組み&機能です。
口笛を吹いてみましょう!
口笛は、音の高さを、どうやって変えていますか?
きっと、息の強さではないはずです。
唇の形や舌の位置を微妙に変えて、息の出る出口を調整して、音の高さを変えていると思います。
唇と同様に、声を出す場合は、声帯をコントロールします。
それができるようになると、高い声も優しく歌えるので、歌う場所の広さや環境に合わせて、音量の調整ができます。
逆に、声帯コントロールができない方は、高い音になると、いつも叫んでいるような歌声になります。
また、数曲歌うと、喉が痛くなってしまいます。
いかがでしたでしょうか?
少しだけ「高い声」を出すための仕組みが分かってきたのではないでしょうか。
「高音で、思いっきり息をぶつけるように歌っているな~」と思った方は、「息の強さ」と「声の高さ」の関係の、正しい認識へのきっかけにして頂ければと思います。
そう、高音に強い息は要りませんし、おなかで頑張る必要もないのです!
ライタープロフィール
仙台のボイストレーナー
KAN
東京の大手ボーカルスクールや、横浜のR&B専門スクールの講師として生徒を育成。
喉の構造を、科学的視点から専門研究。
喉声を改善し、高音を楽に出す従来のボイストレーニングとは全く違うトレーニング法で多くの悩みを解決し、延べ300人以上の指導に当たる。
現在は、宮城県仙台で指導しています。
LOOSE VOICEでは、随時、体験レッスンを実施しております。
実際に、あなたの声を聞かせて頂き、アドバイスいたします。
また、出張レッスンも対応しておりますので、ご依頼頂ければ、あなたの街にもお伺いいたします。
ぜひ、あなたの夢を応援させてください。
その他、質問、お問合せも、お気軽にお寄せ下さい。
ウェブサイト:https://www.loosevoice.com
ブログ:http://loosevoice.hatenablog.com
Twitter:loosevoice