ロックギターに人気のエフェクター。おすすめワウペダル VOX V847
フットペダルを足で上下させることにより、名前の通りワウワウと聴こえるワウペダル。
そのサウンド効果は現在のエフェクター・シーンから見るとシンプルな部類に入りますが、エレキギタリストにとっては必須アイテムともいえるほどの定番エフェクターです。
エフェクターの中でもワウペダルの歴史は古く、その中でもVOXのワウペダルは元祖といってもよいでしょう。
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ワウペダルの歴史
あのジミ・ヘンドリックスが使用
現行モデルのV847はVOXが1967年に発売した前身モデルのV846を忠実に再現したモデルとして人気となっています。
このV846は、あのジミ・ヘンドリックスが使用したことで知られており、彼の名演の数々に欠かせないエフェクターとしてその名を広めたことが、現在でも世界中のギタリストに愛用されているゆえんといえます。
開発の経緯
VOX社がワウペダルを開発した経緯についてはさまざまな説があります。
オルガンメーカーのThomas Organ社が、当時VOX社向けのアンプブースターを開発中に偶然完成したという説や、あのチェット・アトキンスがギターのトーンコントロールをフットペダルで操作できるようThomas Organ社に依頼したところ、その開発時にできたという説など、いろいろな逸話が残されています。
ほかのメーカーからも数多くのワウペダルが発売されている現代でも、実に半世紀を超えるロングセラーを誇るV847は、世界中の名ギタリストが残した伝説的な名演を再現できるサウンドが一番の魅力でしょう。
ワウペダルの仕組み
ワウペダルの構造そのものはシンプルです。
音の周波数において、ある部分の帯域だけを出力させることにより、その帯域の音が強調されます。
この仕組みをバンドパスフィルタと呼び、よく似た仕組みのエフェクターにパラメトリック・イコライザーがあります。
イコライザーの仲間?
パラメトリック・イコライザーはバンドパスフィルタを複数組み合わせることで音の周波数帯をコントロールするのですが、ワウの場合、それがひとつだけなのでサウンド的に目立つ効果となって現れるのです。
つまり、ワウペダルはフットペダルで周波数帯をコントロールするイコライザーと考えることも出来ます。
フットペダルを踏み込んだ状態では高音域がブーストされ、ペダルのつま先を上げた状態では中音~低音域がブーストされるようになっています。
サウンドメイキング
演奏時の使用法としては、ギターソロなどのリードプレイはもちろん、コード・カッティングなど幅広く使用されます。
特にコード・カッティングでは演奏するリズムに合わせてペダルを上下させることで、同じコードプレイでもさまzまな表情を作り出すことができます。
ワウの上下のリズムを少し変えるだけでもプレイの印象はまったく変わるので、ワウの操作についてもギタリストの個性やセンスが現れるところです。
ブースター代わりに使う
また、古くから知られるワウペダルの使用法としてブースター代わりに使うという方法もあります。
ワウペダルをONにして、ペダルを任意の場所でストップさせたまま、その音色を利用して演奏します。
ワウペダルを動かしていない状態でも独特のサウンドを得ることが出来るこの方法でも、V847の個性を感じることができるでしょう。
繋ぎ方で表情も変わる
また、ワウペダルとほかのエフェクターとの繋ぎ順を色々と試してみることも使いこなすコツのひとつです。
前述のブースター代わりとして使用する場合、ワウの後ろにオーバードライブなど歪み系のエフェクターを繋ぐと、ワウでブーストされた音域を中心に歪むことになります。
逆に歪み系のエフェクターの後ろにワウペダルを繋げば、よりワウの効果を強く感じるサウンドを得ることができます。
愛される続けるVOXのワウ
その温かい音色と共に、半世紀前からVOXのワウとして変わることのない、ペダルに記された大きなVOXのロゴマークが印象的なルックスもV847の人気の理由の一つです。
ギタリストなら誰が見ても「VOXのワウ」だと分かる名機は、これからも多くのギタリストに愛用され続けることでしょう。