【ロック好きにも!】ビッグ・ビートの人気グループ、アーティスト
「ロックとテクノの融合」といったうたい文句は全く珍しいものではないですし、現代のロックやポップスは何らかのエレクトロな要素が取り入れられていますよね。
今回紹介する「ビッグ・ビート」は、90年代後半から00年代前半にかけてブームが巻き起こったテクノ・ミュージックのサブ・ジャンル。
ロック・バンドがテクノの要素を取り入れるのではなく、テクノ側から激しいブレイクビーツにラウドなギターを乗せるなど、ロック的なダイナミズムを大々的に盛り込んだサウンドが特徴です。
世界的にメジャーな存在も多くいるビッグ・ビートの主要なアーティストやグループを、この機会にぜひチェックしてみてください!
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【ロック好きにも!】ビッグ・ビートの人気グループ、アーティスト
BattleflagLo Fidelity Allstars
1980年代後半から1990年代前半にかけてブームとなったアシッドハウスの代表格、ハッピー・マンデーズやストーン・ローゼスの後継者とも呼ばれたバンドが、1996年にロンドンで結成されたローフィディリティ・オールスターズです。
残念ながら先人の偉大なバンドほどの成功は得られませんでしたが、ビッグ・ビートの全盛期と言える1998年に発表されたデビュー・アルバム『How to Operate with a Blown Mind』は、アシッド・ハウスにファンクやヒップホップ、パンクの要素を融合したサウンドで高い評価を受けて人気を博しました。
ロック・サイドからクラブ・ミュージックの要素にアプローチしたような音楽性ですから、ビッグ・ビートの中ではロック色が強いと言えそうです。
冒頭で述べたように、アシッド・ハウスの時代に活躍したバンドがお好きな方も要チェックです!
(KOH-1)
Pieces (feat. Plan B)Chase & Status
ビッグ・ビートの著名なグループのほとんどが90年代に活動を開始しているのですが、こちらのチェイス・アンド・ステイタスは2003年に結成されたエレクトロニック・ミュージック・デュオです。
2011年にリリースしたセカンド・アルバム『No More Idols』が全英チャート2位を記録、続く2013年のサード・アルバム『Brand New Machine』も同じく2位をマークするなど、2000年代後半以降の英国ダンス・ミュージック・シーンを代表する存在となった彼らの音楽性は、攻撃的なブレイクビーツとロック的なダイナミズムを軸として、ドラムンベースにヒップホップ、そしてダブステップなどを盛り込んだ強烈なテンションで迫りくるサウンドを特徴とします。
リミキサーやプロデューサーとしても高い評価を得ており、リアーナさんやジェイ・Zさん、ザ・プロディジーなど多くの大物の楽曲を手掛けています。
彼らのヒット曲はさまざまなシンガーをフィーチャーしたものが多く、しっかりとしたメロディがあって聴きやすいですし、ビッグ・ビートの影響がどのような形で現代の音楽へとつながっているのかを知る上でも、ぜひチェックしてもらいたいグループですね!
(KOH-1)
Stop and PanicCirrus
ザ・クリスタル・メソッドと並んでアメリカを代表するビッグ・ビートのグループとして知られるシーラスは、1995年から2003年まで活動していた2人組です。
ビッグ・ビート全盛期の1998年、あのファットボーイ・スリムが発表したライブ・アルバム『On The Floor At The Boutique』に彼らの楽曲が取り上げられたこともありますが、正直マイナーな存在かもしれません。
彼らの音楽性は本稿で取り上げた楽曲『Stop and Panic』を聴いてもわかるように、自由奔放に飛び交う電子音とブレイクビーツ、アゲアゲになりすぎない適度なテンションがカッコいいまさに「ビッグ・ビート」らしさにあふれたもの。
先述した『On The Floor At The Boutique』に収録されている名曲『Cirrus』はギターのファンキーなカッティングをフィーチャーしていますし、ライブでは生の楽器を取り入れたパフォーマンスを行っていたようです。
リリースされたアルバムは計3枚ですから、興味を持たれた方はすべての作品をチェックしてみても損はないでしょう。
(KOH-1)
Leave You Far BehindLunatic Calm
こちらの記事で紹介している『Leave You Far Behind』を聴いて、なんとなく聴いたことがあると思われた方は多いのでは?
『マトリックス』や『モータルコンバット2』を始めとして、さまざまな映画やビデオゲームのサウンドトラックとして起用されたこちらの楽曲を発表したのは、ロンドン出身のエレクトロニック・ミュージックのグループであるルナティック・カームです。
1996年に結成された3人組で、翌年にはデビュー・アルバム『Metropol』をリリース、2002年にはラスト・アルバムとなった『Breaking Point』を発表しています。
残念ながら大きな成功を収めることはなく解散してしまいましたが、ダークなサイケデリアやトリップホップ的な要素を内包し、ビッグ・ビートの枠内に収まらない幅広い音楽性は今も高く評価されているのですね。
余談ですが、メンバーは大学時代にあのレディオヘッドのフロントマン、トム・ヨークさんと「ヘッドレス・チキン」というバンドで活動していたそうですよ。
(KOH-1)
We Have ExplosiveThe Future Sound of London
何とも大胆なグループ名ですが、その名前にふさわしい先鋭的なサウンドを作り続けている、マンチェスター大学にて電子工学を学んでいたというブライアン・ドーガンズさんとゲイリー・コバインさんの2人が1988年に結成したプロジェクトです。
結成から30年以上が過ぎた今もバリバリの現役であり、数え切れないほどの別名義でも作品を発表し続けている彼らのスタイルは実験的で、トランス・テクノからアンビエント、ブレイクビーツにいたるまで作品によって違った作風となっていることも特徴的なのですね。
その全貌を追うことはなかなか難しいのですが、ビッグ・ビートの記事ということでここでは初期ブレイクビーツの傑作シングル『Papua New Guinea』や、チャート10位以内にランクインした1994年のヒット・アルバム『Lifeforms』、1995年の映画『モータルコンバット』にも起用された名曲『We Have Explosive』を収録した1996年のアルバム『Dead Cities』辺りをまずは聴いてみてはいかがでしょうか。
(KOH-1)