梶本:1曲目の「ダーリン」はですね、アルバム制作で最後に出来た曲なんですよね。最初はこの曲が嫌いやって、バンド持っていっても、皆は「いいやん」って言ってくれるけど、俺はこの歌詞の内容が歌うのが辛くて。中途半端にしか出来上がってなかったけど曲のメロディ的なものはメンバーはいい曲になると感じてたんでしょうね。すごい、「ダーリンやろう」って推してたの。でも俺がすごい嫌やって頑になってんの。お互い頑になってたんで。でも作ってみて、自分自身が曲とか歌詞とかそれに向き合わなあかんなって。向き合う時間、その作業が酷やったし、逃げれるもんなら逃げた方がいいって思ってたけど、逃げれないなということが分かったんで、頑張って向かい合って作ったんですね。そしたら、このアルバム全部赤裸裸やけど、一番裸感がある曲になって。Going Under Groundの河野さんも「この曲をぜひ色んな人に聴いて欲しい」ってコメントしてくれはったりして。自分と向き合ったのとストレートに感情をぶつけてみたのが楽曲的にはよかったんやろなと思いますね。一番キャッチーやと思うけど、でも一番辛かった。この曲を発表するということは。
人々の心の隙間に入り込み、圧倒的な光を放ちながら記憶に残り続けるメロディ。日常の中に潜む光と影、正の感情と負の感情、その全てを包み込む歌詞。そしてそれをただ真っ直ぐに伝える梶本の歌声と、歌を支えながらもそれぞれの楽器を通して歌い上げるバンドサウンド。大阪でスタートさせた新企画も好評の、3人編成となったワゴンズの魅力がたっぷりと詰め込まれた3rd mini album「醒めて見る夢」が2010年5月26日リリース。