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大切な機材を守る。ラックケースの選び方

ラックタイプの機材は高価なものが多いですし、裸ではなく保護用にやはりケースは欲しいところ。

またいくつも組み合わせて使うことがほとんどですので、機能的なサイズでパッケージしたいですね。

より使いやすいように、各種ケーブルのルーティンを最適化したパッチパネルなども腕の見せ所ですね。

そこで今回は、ラックケースについて取り上げてみたいと思います。

素材の種類

ABS樹脂

ラックケース。ABS樹脂

http://www.soundhouse.co.jp/search/index?i_type=c&s_category_cd=1770

軽くて持ち運びには便利です。

スタックの安定感はFRP / 塩ビには劣るので、がんがん車載というわけにはいきません。

ワンポイントでグライコやDRIVERACKなどを行く先々に持っていく場合などは重宝します。

成形の強度の関係か、高さは2U以上となります。

また、これも軽い素材で強度を保つためか、筐体(きょうたい)が全くの平面ではなく凹凸(でこぼこ)がありますので、収まり上手とは言い難い点はあります。

もし移動手段がバイクの方にはこのタイプはおススメできません。

軟弱なネットで荷台に固定し峠を攻めようものなら、ヘアピンカーブで大切な機材が吹き飛ぶこと請け合いです。

カーペット仕様

カーペット仕様

http://www.soundhouse.co.jp/search/index?i_type=c&s_category_cd=1750

分厚い板にカーペットを貼付けた仕様で、頑丈で滑りにくいのでスタックもOK、傷がつきにくい反面ほこりはつきやすいという弱点はあります。

どちらかというと、移動機材より常設機材でよく見るように思います。

もちろん重いです。

雰囲気はあるので、自宅でのミックス作業用にスラントタイプが1つあれば、何となく「こいつできる」感は醸し出されるのではないでしょうか。

その他

ラックケース

http://www.puls.co.jp/eia/shocktype.html

ある程度大きなものは予めキャスターが付いたものや、特に繊細な機材をマウントするならショックマウントタイプのものもあります。

用途・予算に応じて必要なものをゲットしましょう。

完成形のイメージ

ラック機器は、単一の機能に絞り込まれたスペシャリストが多いので、一つの機器だけでそのラックケースを占有することはさほど多くないと思います。

逆に1つの機器だけで完結するシステムイメージなら、その機器ジャストサイズもしくは+1UサイズでOKでしょう。

関連のある機器を上手くパッケージし、かつ移動するなら持ち運べる重量内で。

私はレコーディング用にインターフェースやマイクプリ等を6UサイズのABS樹脂ケースにぶち込んでみましたが、重過ぎて運ぶ意欲も機会も損失してしまいました。

また、自宅でのギター録音等DAW用途で8Uのカーペット仕様ラックも買ってみましたが、Eleven Rackしかマウントするものがなく、下半分はもはや本棚と化しています。

どんな目的で、どんな機材をマウントして、どんなシチュエーションで使用するか。

その完成形のイメージをばっちり持って、ラックケースを選びたいですね!

万一想定と違いお役御免の2Uケースが発生したら、ピクニックの際には是非手作りお弁当をマウントして持ち出しましょう。

ライタープロフィール

平田 浩康

ライブスポットラグ

平田 浩康

Live Spot RAGの平田浩康です。

15歳の時、音楽特にロックのカッコ良さに痺れギターとバンドを始めました。

生まれ故郷の高知県は、ライブハウスやコンサート会場も少なく生の音楽に触れる機会が少ない、当時は情報源も雑誌やCD、VHSビデオ(!?)という時代でしたが、音楽というとてもキラキラしたものに魅了され、勉強そっちのけでギターと音楽を楽しむ毎日でした。

大学進学から京都に移住し、大学では軽音楽部を卒業(笑)。

それまでは邦楽ロックや洋楽ハードロックを中心に聴いていましたが、先輩や同期から世の中にはもっとたくさんの音楽があることを知らされ、今では「いいな」と思えるものはジャンル隔てなく聴いております。

大学卒業後にRAGに入社、約6年のオフィスや約10年の音楽スタジオを経て、現在は創業39年の老舗Live Spot RAGにて勤務、主にプロモーション業務を担当しております。

日本トップミュージシャン達が奏でる「本物の音楽」に触れ、お客様に届けることで、あらためて音楽の煌めきを実感する日々です。

今でもギター、バンドはゆるく継続しており近年は今更ながら歌も歌ってみたりしています。

もうすっかりおっさんになってはしまいましたが、あの頃「音楽に描いた夢の向こう側」を、今後もみなさんと追っていければと思っています。

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