音楽業界でよく使われる「仕込み」や「バラし」とは?
みなさんは「仕込み」や「バラし」といった言葉を聞いたことがあるでしょうか?
きっと「仕込み」や「バラし」と言うと耳慣れしない方も多いと思います。
今回はそんな裏方スタッフには定番用語の「仕込み」や「バラし」といったことについて今回は私が経験してきた音響目線で解説していきたいと思います。
音楽用語の「仕込み」とは?
「仕込み」と聞けば、料理や仕事場やさまざまなシーンで使用されている言葉ですよね。
音楽用語の「仕込み」という用語もほかのシーンと一緒で、事前に準備しておくことを指しています。
ライブハウスでは主に、演者さんの機材を搬入してから、セッティング、音作り、リハーサルまでのことを仕込みと呼ぶ場合と、演者さんや先方スタッフさんが来られる前にライブハウススタッフが事前にできることをやっておく仕込みの2種類があると思います。
例えば音響卓持ち込みの場合、ライブハウス側は自店のミキサーをどけておいたり、配線をつなぎ変えたり、抜いておいたりする場合もあります。
総合してライブ本番までの事前準備のことを「仕込み」と呼んでいます。
参考:ライブやコンサートの裏側、見せちゃいます!【音響(PA)のお仕事】
ライブハウスの「バラし」とは?
ライブ本番が終わると片付けをしないといけません。
演者さんの機材を搬出してから、ステージや音響卓、配線などを片付けます。
この片付けをすることを総合して「バラし」と呼ばれています。
バラバラに分解していくといったイメージです。
大きな会場の場合の仕込み
ライブハウス以外にも、例えば結婚式の音響や総会などの音響の場合、準備することがライブハウスとは異なります。
例えば同じ映像を違う部屋で投影させたい時は何本もの種類の太いケーブルを引き回したり、スクリーンを組み立てたりもします。
インカムの準備をしたり、音声を録音するための機材を設置したり、足を引っかけたりしないように配線を奇麗に取り回す必要もあります。
「仕込み」は規模や内容によって中身がガラッと異なってくるので、各現場での柔軟な対応能力が求められます。
「仕込み」や「バラし」で大変なこと
ライブハウスの場合、オープンの時間が決まっているので、タイムスケジュールは結構タイトになることもあります。
大きなイベントの前などは、仕込みの量が多い分、いつ終わるかわからないと言う大変さがあります。
また、イベントが終わった後の「バラし」は時間的にも体力的にもきついなと感じることもあります。
野外フェスなどの場合は、天候によって作業が左右されてしまうことも大変さのひとつです。
最後に
将来は音楽業界の裏方のお仕事をしたいと思っている方や、フェスやライブの裏側が知りたい方に向けて書きました。
楽しくて日常では味わえない高揚感が得られるライブですが、裏側は意外と地味です。
大変なことも多くありますが、「ライブが好き」という人ばかりの世界なので、大変なことの中から楽しみを見いだせることもたくさんあります。
ボランティアスタッフを募集している場合もあるので経験してみるのも面白いかもしれません。
ライタープロフィール
フェス大好き女子
今江瑞希
中学時代に親友に聞かされたBUMP OF CHICKENにハマりまくり音楽に目覚める。
高校時代の先輩にメロコアの世界へと導かれまんまと心酔。
当時付き合っていた彼氏の影響をモロに受け当時から現在まで10-FEETの大ファンに。
毎日ウィッグとにらめっこした美容師時代を卒業し現在はスタジオ、ライブハウス、ブライダル音響のスタッフとなり毎日新しいバンドを探し漁る毎日。
年中フェスとライブに出回っているのにもかかわらずツーステができないポンコツキッズです。