スペシャルインタビュー | スタジオラグ

スペシャルインタビュー
西野やすし | スタジオラグ
話は戻りますが、西野さんが音楽活動を始められたのは米軍基地での演奏から、ですか?
ううん。もう、すでにやってたんよ。京都でやっててんけど、その当時はまだライブハウスちゅうんがなかったんよ、この世に。日本でライブハウスの発祥は拾得って言われてんねんけど、その拾得すらまだなくて、俺らが音楽をやる場というのは、ゴーゴー喫茶とかジャズ喫茶、ジャズ喫茶って今の音楽聴くジャズ喫茶と違て、昔のジャズ喫茶って寄席とかも一緒になっててお笑いとかマジックショーとか。
色んな出し物をやるハコ?
西野やすし | スタジオラグ そうそう。これのどこがジャズやねんって今は思うけど。演奏してるやつも、GSのグループサウンズ。有名やったのは「アシベ」とか大阪の難波市場のとこのタイガースとかが出てきたとことか、ああいうのをジャズ喫茶って言うてた。ライブハウスとか、もちろんディスコとか出来る前、そういう文化があったんよ、日本中に。ジャズ喫茶、ゴーゴー喫茶、歌声喫茶っちゅうのもあったな。そういうのはあったけど、ライブハウスはまだなかってな。俺らが自分達でやろうと思うと、ダンパって言うたんやけど、ダンスパーティー、踊るためのダンスパーティーを企画して、そのパー券って言うてパーティーチケットを売る、それが収益で、ていうのが普通やってん。昔はダンパでパー券を売るというのが、ミュージシャンの生きる道やってん(笑)
ダンパ、パー券、懐かしい言葉ですね(笑)
ある時、とあるホテルのダンパに呼ばれて、行ったら対バンが米軍基地から来てるバンドやって。で、声がかかって「お前来いひんか?」言われて、どこいくのかも知らんと行ったら米軍基地で。俺その頃まだ子供やったから、日本にアメリカ軍の基地があることすら知らんかったんや。行って、連れて行かれて、ここで演奏せえ言われて。ここでギター弾いたらお金もらえるで、そんなありがたいことないわと思て。まだベトナム戦争の真っ最中やからね。今から考えたらえらい混沌とした時代で。毎日演奏と、毎日暴力沙汰ばっかしやった。必ず毎晩喧嘩があちこちであって。米兵、外人とよう喧嘩になったり。そやからもう、趣味と実益をかねてや(笑)
それが音楽活動の初っ端だった訳ですか?
そうやなぁ。米軍やから、色々基地点々としとった。立川、今はもう立川いう米軍基地はないけど、横須賀、立川、色んなとこ点々と。3ヶ月に1回ぐらい回るんかな?俺戦後10年の子供やから実際の戦争体験してないねんけど、ベトナム戦争のおかげで戦争を間接的に感じて、もの凄い近いところにいたね、戦争と。一緒にバンドやってるやつとかが、「あれ?今日来よらへん」と思たら、戦地に発ったとかな。「最近見いひんけど、あいつどうしたんや」って聴いたら戦地で亡くなった、とかな。
すごい時期にすごい場所でやられてたのですね...米軍基地での活動を経て、その次は東京ですか?
スタジオワークとかね、色々人のバック、色んなんやった。
「木綿のハンカチーフ」などもその頃?
そういう忌まわしい過去は抹殺したいけどね。こっちはなんや分からんままレコーディングしてる訳で。スタジオ行ったら渡された譜面を弾いてるだけで、何にもオモロなかったね。その経験は色々自分の身に付いてると思うけど。そうこうしてる間に、京都でブルースとか何か盛んになってるで、というの聞いて、見てみようと思たら、伸ちゃんとか山岸とかいてはって。
それから京都に戻って来られた?
ううん、まだずっと行ったり来たりしてて。日本中、色んなところ行ったり来たり。今でもそやけど、日本中色んなとこ行って。東京にバンドを持って活動する、ちゅうんかな?活動のベースを東京にっていうのは初めてかな、今が。仕事があれば東京に行くっていうのがしょっちゅうやったけど。
西野さんというと「京都」というイメージが強かったのですが、そう言う訳でもなかったのですね?
もちろん京都をベーシックにしてたけど。今も京都ベーシックにっていうのは全然変わらへんし、東京で演奏してても「京都から来ました」というスタンスでやってるし、しゃべり方もまったくこのまま、MCも関西MCやし。今は東京も関西王国で、特に俺がいる中央線界隈は関西人の縮図やで(笑)中野、高円寺、阿佐ヶ谷、荻窪とか西荻とかな、ええで~。高円寺特に好きやねん。自由人の街というかな。高円寺だけでライブハウス20軒とか30軒あるんとちゃうかな?
京都で活動しつつ、京都外でも活動されている西野さんからみて、今の京都の音楽シーンはどのように映ってらっしゃいますか?
関西という枠で言うたとしたら、ちょっと力抜けてしまってる、言うかねぇ。語弊があるかもしれんけど、パワー不足やねぇ。お客さんにもパワーが無いし、やってる側にも。やってる側のベテラン連中もなんかこう、傷の舐め合い的な、ぬるま湯的なものをすごく、感じるかな。俺あんまり好きじゃないけど、ベテランやとか、キャリアが長いだけでそういう扱いをされるやんか。ベテランでもなきゃもちろん大御所でもなければ、そういうもんじゃないのに、そういう風に関西にいると言われるのは、あんまり好きくない言うか。
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