スペシャルインタビュー 六合 2/5|スタジオラグ

スペシャルインタビュー
六合 | スタジオラグ
そして現在の布陣となった訳ですね。ツインギターにキーボードとコード楽器も3名おられますが、現在の編成での、六合ならではのアンサンブルやアレンジの方向性というのはありますか?
内田:以前は曲のアレンジをしていく時に、ギターのアレンジにおける比重というのは実はそんなに高くなかったんです。リズム隊が曲の構成を固めて、キーボードがコード感を出してて、ギターはそこに最後に足されるような、ぐらいの比重だったんです。それがツインギターになったことで、かなり変わりましたね。二人とも色んなアイデアやインプットを出してくるんで。結果的にキーボードのアレンジにおける比重が前より下がってはいるんですけど、バンド全体のバランスとしてはよりロックバンドらしくなったかなと。
キーボードがもっとフィーチャリングされているサウンドかと想像していましたが、とてもギターロックな印象を受けました。
内田:キーボードの俊介はほっといたらいくらでも足してくる人で(笑)前までは思いつく限りフレーズを入れて、要らないところを削っていくかギターで置き換えるというアレンジが多かったんですけど、今回はもっとベーシックな部分で曲構成とかアレンジをして、そこにキーボードを足してもらうというというやり方でした。個人的に試せることは全部試したい性格ではあるんですよね。アレンジをする時も、こういうアレンジでやってみたらどう?とかっていうのを、ドラムのリズムに始まり、他のパートも色んなアプローチで色んなパターンを試して最終的にこれでいこう、という感じになるので、アレンジにはかなり時間を掛けてます。
作詞作曲は積田さんがメインですか?
積田:全曲そうですね。
バンド名然り、タイトルや歌詞にも日本語にこだわりがあると思いますが、こだわりの理由をお聞かせください。
積田:僕は日本語しかしゃべれないので。例えばヒップホップ系の人達って韻を踏んだりとか遊び心の、楽器に近い感じでも歌詞を使ってると思うんですけど、歌詞はまず言葉であって、リスナーに一番伝わりやすい部分だと思うんです。自分は英語が喋れなくて歌詞に込める気持ちを表現するのに、やっぱり自分の話せる言葉じゃないとそこにちゃんと気持ちが入らない。そういう意味で僕は日本語にこだわって、外国の言葉は一切使わないです。カタカナの日本語も使わず。
原田:イエーイも言わない?
積田:俺言ったことある?
原田:イメージすら湧かない(笑)
ちなみにイエーイを日本語で表現すると?
積田:イエーイを日本語で表現する意味が分からない(笑)
伝わりやすいというところが一番の長所だと思いますが、逆に短所はありますか?
積田:伝わりやすいと言っておきながら、変わった言葉も使っています。歌は芸術なので、口語的な言葉ではなく、どこかに非日常の表現というのは必要なのかなと思っています。そこで少し耳慣れない言葉を使ってみたりすると、いい意味で聴いている人に引っかかる部分が出てくる。そこからちょっとずつ入っていくみたいな、そういうのを狙ってるではないですけど。そう言う意味で口語的じゃない変わった言葉を使うことで、ストレートに伝わりにくい部分もあるのかなというのが、短所と言えば短所ですかね。
それでは、2ndアルバム「暁に産声、忘却の鼓動」についてお伺いしたいと思います。今回、アルバムとしては久々のリリースですね。
内田:1stアルバムの「宵闇の残光」が2008年なので、5年振りですね。間にシングル出したりとかコンピレーションに2枚参加して、曲は発表してきてるんですけどフルアルバムという形では5年振り。本当はもっと早く出すつもりだったんですけどね…。
積田:3年前くらいから、「今年こそ作りたい」と言ってたんです。
内田:出す出す詐欺を繰り返してた(笑)
それが5年振りとなった理由は?
内田:やっぱりメンバーチェンジが一番大きいですね。前の前の編成の時にもうアルバムを作ろうという話はしてたんですよ。実際に曲のアレンジとかをしてたんですけど、そこでメンバーチェンジがあって、そこからライブも数える程しかやってないですね。サポートメンバーを入れてライブをすると言うのは個人的にあまり好きじゃない、やる以上は正式なメンバーでやりたいし、アルバム作るにしても同じで。単純にアルバムを完成させるだけなら、スタジオミュージシャンにお願いするでもいいんですけど、でもそれだとバンドサウンドにならないんですよね。メンバーが今の編成になるまでに、なんだかんだで2年くらいかかって、そこが大きいですね。
逆に決まってからは早かった?
内田:そうですね、入ってもらう時に今後の予定、どういう活動をしていくかという話を最初にして、まずはアルバムを作るからと。前のアルバムから時間が空いたことで、曲のアレンジや色んな部分で結果的には良かった。2年前にレコーディングしてたら、今の形や完成度には至ってなかったと思いますね。
満を持してのリリース、今作のテーマとして「変革や躍進といった現在から未来に向けたポジティブなメッセージ」を挙げられていますが、ポジティブというのは今作で新たに盛り込んだ要素ですか?
積田:これまでは自分達のジャンルというか肩書き的なものは「ダークロック」と称してるんですけども、暗い部分・ネガティブな部分というのを前面に押し出して来たんですね。そこから今回は歌詞の面でポジティブな部分を沢山盛り込んでます。
そういう要素を盛り込んだ背景、理由はありますか?
積田:単純に気持ちの変化というか気分的なものが大きいですね。音楽をやっていく上で、音楽は楽しいもの、自分の好きなものという部分で、よく考えてみたらめちゃめちゃポジティブなものじゃないかと最近思うので。例えば家で一人でやっているだけならいいんですけど、こうやって作品を作って人に聴いてもらって、ライブをやってそれを見に来て欲しいとなった時に、ポジティブなものとしてこちらが発信する必要もあるのかなと最近思うようになったんです。そういう意味で「未来産声、過去亡骸」という曲では、過去にあったことを受け取ってそこから未来に生きていくというようなメッセージを込めてみたりとか。ただ単に世の中暗いぜみたいな、そんな歌詞だけというのは自分達の活動として方向が違ってくるんだろうなと思って。今回はポジティブなメッセージを今までの世界観の中に織り交ぜていくことを意識して作りました。
今作の全編に亘るテーマということでしょうか。
積田:そうですね。変革という部分で言うと、メンバーチェンジもそうですし、これから今までにない部分がどんどんバンドからも出ていく、広がっていくんだろうなと思っています。
内田:インタビュー読んだ人がすごくキャッチーな曲イメージしたりして(笑)ポジティブとはいいつつも、曲調がメジャー調な訳ではなく、サウンド的な意味でポジティブと言うか。どっちかだけって嘘くさいじゃないですか、ポジティブなだけのものとか、ネガティブなだけのものって。ポジティブなものを引き立てようと思ったらネガティブな要素があってこそ、ダイナミクスと一緒だと思うんですよ。そういうところは必要だと思うので、それは歌詞の世界もそうだし、アレンジ的なものでも。決して曲調がすごく明るい訳ではないです(笑)
積田:タオルとか回せへんしな(笑)
内田:そういう風にはなってないので、安心してください(笑)
積田:醜悪と美の対比というのが一番美しいと思うので、作品を作る上でそれを一番大事にしてます。そこのバランスで美の部分を今までより少し持ち上げたかな、というイメージですかね。
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