「レコーディングお悩み一刀両断」Take.9 |京都の音楽スタジオ|スタジオラグ

レコーディングQ&A「レコーディングお悩み一刀両断」
レコーディングQ&A「レコーディングお悩み一刀両断」 | スタジオラグ

「レコーディングお悩み一刀両断」Take.9

【Q1】ミックスとマスタリングの違いって何ですか?
【Q2】api1608ってなんですか?
レコーディングに関する身近な疑問をプロのエンジニアが丁寧に解説!これからレコーディングをお考えのあなたの疑問も、レコーディング経験はあるけど今まで聞くことのできなかったあなたの疑問も一気に解決です!

Q&A

ミックスとマスタリングの違いって何ですか?

レコーディング未経験の方からの“ミックスとマスタリングの違いが分からない”という質問はよくあります。
具体的にどんな作業なのか順にご説明しましょう。

まず『ミックス』とは、マルチトラックでレコーディングした各パートを2ミックスにまとめる作業の事を言います。ドラム・ベース・ギター・ボーカルなど、レコーディングした複数のパートをそれぞれ、音質や音量バランス、LRのバランスを調整して、ステレオイメージの空間の中に各音を配置していく作業を行います。

対して『マスタリング』とは、2ミックスにされた複数の音源を「シングル」や「アルバム」という作品単位として並べてみて、曲の音量や音質、曲順や曲間などを決定する作業になります。つまり1枚のCD、作品として調整してゆくのです。『マスタリング』では、“音量(「音圧」と言われる事が多いです)を上げて、その曲の前後に流れた曲と聴き比べ、音質が劣った雰囲気が出ない様にする”作業を行う事が多いです。これは音圧が高い方が音質が良いとされる傾向にあるためです。

けれども、ただボリュームを上げる事だけが『マスタリング』なのかと言えば、そうではありません。「マキシマイザー」や「コンプレッサー」というエフェクターを使い、“不快なノイズが鳴らない限界ギリギリ”まで音圧を上げていったり、また、“音圧を上げる”という作業よりもさらに重要な、“音質補正”という作業も行います。通常、『ミックス』の段階でほぼ完全に音質の方向性は決まっているため、『マスタリング』では大きく音質を変化させるという事はあまりありません。しかし音圧が上がると『ミックス』で作成したバランスが崩れることが多いため、「イコライザー」や「コンプレッサー」等を使用して、崩れたバランスの補正を行うのです。
このように『マスタリング』とは、1枚のCD音質を決める最後の繊細な作業となるのです。
※こちらでもお答えしております。マスタリングについて
(スタジオラグ伏見店エンジニア:上田雅人)

api1608ってなんですか?

まず、API (Automated Processes,Inc.)とはエフェクターを中心として製造しているアメリカのメーカーです。最近では各モジュール自体をアウトボードプロセッサーとして使用するための、ランチボックスという箱に装着してスタジオワークに用いられるくらい、数多くのエンジニアに支持されています。京都のレコーディングスタジオ | スタジオラグ

api1608はその優秀なメーカーが作り出したヴィンテージコンソールのapi1604に基づいて、DAW(Digital Audio Workstation)での使用を考慮した高品質なビンテージスタイルミキサーとして新たに作られたものです。多くのミュージシャンがタイトでパンチの効いたそのサウンドに魅了されてきました。また、日本にはまだ2台しか導入されていないような希少なもので、それをリーズナブルな価格で体感できるスタジオラグ西院店にて是非お試しください。
(スタジオラグ西院店アシスタントエンジニア:和田 洸)
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