スペシャルインタビュー 10-FEET | スタジオラグ

スペシャルインタビュー
10-FEET | スタジオラグ

スペシャルインタビュー 10-FEET

逆に皆さんからみたロットングラフティーとは?
N:たまたまよく一緒にやるバンド。知り合いっす(笑)。でもロットンも一緒じゃないですかね?
T:同じ目線で熱いライブしてるし。人には色んな感性があるから僕らみたいな表現の仕方では伝わらへんかっても、ロットンやったら感動できる人っていうのも絶対いると思うんですよ。そんなに直接言う訳ではない、直球で言う訳ではないけど、まわりくどくもない、すっと入ってくる表現をしてくれたりもするし、ホンマいいバンドですよね。僕ら仲間内で、マキシマム ザ ホルモンとかともよく話しますけど、ロットンの評価はめっちゃ高いですね。ポテンシャルの高さとか、バンドの底力、フィジカルみたいな強さも、京都大作戦でも悠々と証明出来たバンドやし、ホンマに底力あるバンドや思いますね。
「届きそうで届かない距離」ということでバンド名:10-FEETと付けられたとのことですが、その届かない距離に届くには何が必要ですか?
T:「冷めないこと」じゃないですか。僕らがやっていることって、見る人が見れば、意味のないことかもしれないこと。ある意味水商売だったりするし、この世にないものを一生懸命作ったり、形ないものを表現したり。見る人から見たらよく分からない行動でも十分あり得ると思うんですよね。今もうメンバー全員30歳を越えてるんですけども、どんどん冷静さと知識や経験を身につけて行く中で、現実を自分に帯びさせ過ぎたり、冷静になり過ぎたり、冷め過ぎたりすると、全然出来ないと思うんですよね。届かない場所に向かう気にもなれないというか。未だに届かないことをやってると思うんですよ。届くためには?という質問でしたけど、きっと届かないことをやっていると思うんですよね。手が届いた瞬間っていうのは何か、例えばビッグセールスを記録したとか、そういうことではないと思うんですよ。届いたと思った瞬間に終わってしまってる。ずっと届きそうで届かないところを求めて追い続けるものやと思うんです。
なるほど。とても意味深く、素敵なバンド名ですね。
T:考えたときは、本当に「高く高く」って言う意味でつけたんですよ。最初は1000-FEETって言ってたけど、「『センフィート』ってださいなぁ(笑)」「テンにしょうか?」「テンは少ないで?」「でも距離にしたら3mぐらいやし、飛べそうで飛べへんし、手が届きそうで届かへんし、いいんちゃう?」みたいな後付けがたくさんやったんですけど。「届きそうで届かへん」っていうのはいいなって気に入ってます。楽曲作りもそうなんですし、あらゆるプレイヤーがいますけど、満足するときって本当ないんですよね、ライブ1つとっても。めっちゃいいライブしても何か違うな、とか後からビデオみたら突っ込みどころっていつもたくさんあって。満足したくてやってるんですけど、満足したらそこで終わるっていう。自分のひとつひとつの技術にしても、満足するときはいつもない。
N:みんなそう。サラリーマンでも。満足してしまったら、やる理由がなくなる。
T:そこから、老けていくような感じするもんな。
N:満足したら、それをやっている意味を感じれなくなる。スポーツ選手とかでも、オリンピックでメダルとったりして目標失ってやめる人とかもいますけど。
T:バチコーン太ったりな。だからどんな状況にあっても、その可能性ははっきりいってほぼないぞ、って言われても、なんかを見とくっていうのは必要やと思うな。届かへん場所でも、届かへんし何やねん、そこに届かへんかっても絶対どっかに結びつく気がするんですよね。何より自分が何か漲っていると思う、何かに向かってさえいれば。老けへんと思うんですよね。
10-FEET | スタジオラグ
最後にスタジオユーザの皆さんにメッセージをお願いします。
T:バンドの始まりというか、全部スタジオで生まれて来たと思うんですよ。今でも当時の練習していた映像というのは浮かぶんですけど、ラグのスタジオのデッドな感じが好きで、ライブのときの感覚と正反対なんですよ。音もバーンとキック踏んだら真ん前の壁から跳ね返ってくるし。狭いスタジオで出している音っていうのは、ライブとかで調整されている音とかとは違って、そんなにきれいなものじゃないと思うんですよね。そういう音環境であるスタジオの、たかが練習されど練習のときにどれだけ熱くなれるか、っていうのは、僕バンド始めたときすごいテーマ持ってやってたんですよね。メンバーもいて、ガーっと練習の時に入りまくるのって恥ずかしいときとかもあるんですけど、でもメンバーの誰かがグワーって必死にやり出したら案外練習の時ってまあまあ一緒にガーッと乗って来たりすることってあるんですよ。日常的な練習の時にどれだけ熱くなれるか、ムキになれるかって重要やと思うし、そのうち自分がバンドやっていく上で熱いやつになれるかっていうのは、そこにかかっていると思うんですよね。
いいライブをするには、いいプレイヤーになるには、日常の練習が大切、ということですね。
T:冒頭にも言いましたけど、ラグスタジオの特有のデッドさって他にないんですよ。白川店も三条店も一緒なんですけど、キックの音が自分的には印象的で、全ての音がデッドなんですけど、もう「練習」って感じなんですよ。昔いっぱい色んなスタジオ使ってたから、音が回るところは回ったりするんですけど、ここは本当に練習しているって感じがするんですよね。鍛えられていく感じがする。そこで熱くなれたら、いいプレイヤーになっていくんじゃないかな。
N:合わせられへんスタジオとかあったしね。そういうのを通ってからラグっていう存在を知って、ラグ入った時に、なんてはっきり聴こえてやりやすい、輪郭が、キックがかっこいい、みたいな。
T:鍛えるのにはラグは本当にいい環境やと思う。僕らがそういうところで育ったからかも知れないですけど。あの雰囲気で燃えて、メンバー全員が同じ感じで熱くなれたらいいバンドになると思いますね。
ありがとうございました!
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