スペシャルインタビュー Live House nano もぐら店長 6/6|スタジオラグ

スペシャルインタビュー
Live House nano もぐら | スタジオラグ
nanoさんといえば、バンドライブはもちろん、DJパーティもやってるんですよね?
nanoでブッキングを進めていく中で存在として僕が助かってるなと思うのが、「フレデリック」っていうパーティーを定期的にやってるんですけど、企画して進めてるのが僕とゆーきゃんと田中亮太。亮太がJET SET京都のジャパンインディーのバイヤーをやってて、ゆーきゃんもレコード屋をやってて、京都ではまだそこまで知名度高くないんだけど、関東であったり他の地方であったり、こんなん入荷したよ、めちゃくちゃかっこいいからフレデリックで呼ぼうよみたいな、僕がアンテナを張り得ない場所からの情報を2人からすごい提供してもらったりして。それはフレデリックだけに限らず亮太がレジデントでDJやってくれてるmogran' Barのゲストバンドの枠であったりとか。そのmogran' Barとかフレデリックに関しても、全国各地で亮太みたいにDJのパーティーをオーガナイズしてる、色んなパーティーがあるんですけど、全国の色んなパーティーから注目されてたりとかして。名古屋のパーティーからDJのクルーをゲストで呼んだりとかしてるうちに、DJがパーティーをオーガナイズできるハコ、そこに対してもがっつりやってるハコみたいなイメージで、バンドシーンだけでなくてそういうDJシーンとかにもちょっとずつ知名度が上がってきてるんかなっていう風には感じたりしますね。
両方絡んでるハコって少ないですよね。
僕も実際DJのイベントで遊んだりするんで、その遊び方を知ってる人間なんで。自分の見てきた風景をここでも再現したいというのは一つの僕がここで仕事をするテーマであったりしますから、その中の一つとしてめちゃくちゃかっこいいバンドが出てめちゃくちゃフロアが盛り上がってるように、DJがめちゃくちゃいいプレイをしてフロアが盛り上がっている、それもまた見せたい風景であったり。その流れで今年の3月に田中宗一郎さん出ましたからね。DJでCLUB SNOOZERの。それもやっぱり亮太が傍にいてくれたから、nanoでパーティやりたいって言って始めてくれた一つの結果というか。
そう思うと、今のnanoさんはそれこそ10年くらい前のMETRO的な立ち位置にあるのかという気がします。
僕が京都で一番好きなハコがMETROで、METROで多分一番お金落としてると思うんですけど(笑)同じ立ち位置かはおこがましくて言えないんですけど、METROに遊びに行った瞬間、鉄の扉開けた瞬間に「ああ、メトロ来た!」っていうあの感じっていうのは行く度に羨ましくなるんですよね。昔からMETROで遊んでるから、僕が感じるMETROの感じみたいなのは目指すところではありますね。やっぱ遊び場として成立しきってるメトロのその感じっていうのがすごい好きですね。nanoをそういう遊び場として成立させるためにイベントをオーガナイズするには、バンドシーンに関わり合いを持ってきた人間としての音楽に対するストイックさみたいなのが、たまに邪魔したりもするんですよ。瞬発力だけで、「お前ニルヴァーナかけときゃそれで楽しいとか思うなよ!」みたいな。そういうロックパーティーってね、それはそれで最高なんですよ、往年のロックキラーチューンがかかって皆がわぁーって盛り上がって、女の子が肩ひもぶらーん出しながら酔っぱらって「お兄さんお酒飲もうよ」って言ってくるあの感じは最高なんですけど、それをするには僕は真面目なんですよ。バンドだけのライブイベントであっても、DJがいるようないわゆるパーティーと呼ばれるものであっても、nanoは圧倒的にかっこいい音楽が鳴っているっていう存在感を売りにしたいと思うので。本当に音楽が好きな人には、「あそこ行けばすごいかっこいい音楽が鳴ってるよ」っていう風に思われたいのは強くありますね。もちろんライトユーザにも遊びに来て欲しいんですけど、ライトユーザにとっていい入り口になるための、しっかり音楽で遊ぶ場所として確立させたいというのと、でもそれと同時にヘヴィユーザにとっても「ここすごいわ」って思わせる音楽の存在感も大事にしたい。その両立をうまいことやりたいと思います。
かなり核心に触れたお話しですね。今後“nano”はどのような展開へと臨もうとしているのでしょうか?
基本的に出しゃばりで目立ちたがり屋なんで「あの箱のあのおっさんは手強いで」という風に、もっと色んな人に知ってもらえるようになれれば、と思いますね。13~14年くらい前、僕ら20歳21歳くらいの頃ですけど、「“FANDANGO”は客呼ばな、店長の加藤さんに殺される!」ってみんなで言ってたんですよ。それが今、20歳くらいの子達も同じ事を言ってるんです。「客呼ばな加藤さんに殺される!」って。それを聞いて「もう、あの人ずうっとそこにいるんやな」って思って(笑)それでいて、FANDANGOに出てるって言うだけでバンドとして信用もおけたりする。そういう出しゃばり方はしていきたいなと思います。
京都の“nano”といえば“もぐら”という感じですかね(笑)
そうそう、京都には“nano”という箱があって、そこには『もぐら』がいるよって(笑)もちろん随分長くやってきたおかげで、知名度は上がってきたでしょうけど、もっと有名になりたいな(笑)
(笑)
でも、うちに有名なすごいバンド、例えばインディーで知名度のある東京のバンドが出るからと言って、うちに出たら売れるためのコネクションができるかっていうと、そうではないんです。何故かというと、これは僕のダメなところですけど…メディア嫌いなんですよ。「現場を知らない人間が現場の事をとやかく言うな」って思うんです。どれだけ売れていようが「下手なものは下手」って言いたいんですね。やっぱり僕は“演奏力至上主義”みたいなところがあって、もちろん例外はありますよ…。その“粗さ”がないと成り立たない、そこがカッコいい、いわゆる“ヘタウマ”というのを完全に否定してるわけじゃないんですけど。でも音楽というものは、そういう演奏の仕方も含めてのものじゃないですか。それなら、やっぱり“一音楽家”としてブッキングやPAには携わりたいなって思います。この先もずっとそこは曲げずにね。
ご自身も音楽をやってらっしゃることを踏まえて、ですね。
そうですね。それはもちろん技術的に「人の事言われへんやんけ!」って言われたら「ゴメン!」としか言いようがないんですけど、僕自身音楽をやる人間という視点から、出演者にはこのステージには臨んで欲しいと思ってます。“存在だけでなんとかしよう”という子が若い子には多くて、「演奏できてへんのにカッコいいこと言っても説得力ないよ」って思いますね。…この先、今より立派な箱を構えたとしても、そこだけはブレずに音楽家としてやって行きたいなって思ってます。ブッキング一つとっても、“こういう音楽があってこういう音楽がある、だから成り立つ組み方”という事を大事にしていきたいです。お店によっては「この世代を集めてやった」というのもあって、それはそれで良いと思うんですけど、でも僕はそういうのやっぱり苦手なんです。音楽が演奏される場所であるからこそ音楽としての繋がりを提供していきたい。音楽家としての指導も「こういうタイミングでCD作って、こういう動き方したら売れるぞ!」というものじゃなくて、「その瞬間その瞬間を良いものにするために自分らはどういう演奏しなくちゃならないか、どういうパフォーマンスしなくちゃならないか」という事を教えていけるような、ある種ストイックな箱でずっとありたいと思っています。
それでは最後になりますが、もぐらさんよりミュージシャン達にメッセージをお願いします。
えー、よく敷居が高いとか言われるんですけど、敷居は全く高くないです。そして恐くもないです(笑)なので、フラっと出演したいと言って音源を持って来て頂ければ、真摯に対応します。…よく「“nano”は敷居が高いからまだ出れん」とか聞くんですけど、そんなこと言うのはやめてくれって(笑)まぁ、あかんライブしたら怒るからそう言われるんでしょうね(笑)
いや、でもそれだけ真摯に考えてくれてはる証拠ですよね。
もちろんもちろん!ミュージシャンとは対等に付き合っていきたいと思っているんで。
本当に対等なんですよね。店長が牛耳る箱があって、そこに出させてもらうっていう感覚じゃなくて、箱があって店長がいて、そこで一緒に音楽やるっていう感じ、だからこそ、何かアドバイスできるんですね。
そうそう、だから「僕らこんなんやってますんで、良かったらブッキングお願いします」ってフラっと来たら「うん、分かった」って感じですよ。それを「すんません、僕らこんなんやってるんですけど…」って下から来られたら、「お前、自分でやってるんだからもうちょっと自信持って来い!」って僕は言ってしまう、だからダメなんでしょうね(笑)
(笑)
まぁとにかく、遠慮なく来て下さい!
本日はありがとうございました!!
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