スペシャルインタビュー ギタリスト 岡本 博文 4/4|スタジオラグ

スペシャルインタビュー
岡本博文 | スタジオラグ
プロを養成したい訳ではなく、アーティストを養成したい?
その結果という順番でいたいですね。アマチュアもプロも実のところは関係なく、ギターが上手くなることには際限がないと思う。だから、僕のところに来る限りは、めちゃくちゃギターが上手くなる。ベストを尽くして、その人がハッピーに自由に音楽ができるようになればいいんじゃないかと思うんですね。それが僕の理念に近いかな?プロにするのが目的じゃない、ではなくて、上手くなった果てにプロがある、かな。お金のために音楽をやるなという訳じゃない、音楽をしてお金がもらえたらいいじゃないですか。だけども、迷った時に「何をやるんだったんだろう」って考えた時に、「いい音楽をやって人を感動させるために俺は音楽をやってるんじゃないか」っていうとこに立ち止まると一番強いと思ってるだけなんです。
理念の話になると、「私、ちょっと弾けるようになりたいだけで、あまり深く考えてないんだけど、習いにいってもいいのかしら」みたいな人もいると思いますが。
そんな人ばっかりですよ。正直な話週に2回も3回もギター弾ける訳じゃなくて、たまにギターケースからギターだして弾いてみて、いいなと思っている人も多いわけでしょ。上手くなりたいと思ったら、それこそ「今でしょ」とか流行ってるけど、出来る事から出来るようにやって積み重ねて、その人のペースで積み上げたらいいと思うよ。時間はかかったりもするし、その人のモチベーションなんかでしかないんだけども、50歳過ぎてからでもジャズ弾けるようになったりした人いっぱいいるし。50歳になったら始めるの遅いんじゃないかとか思ってる人いるじゃない。でも50歳から初めても53歳な訳で、3年間やっても。大学生の1年生が3年生になるまでも同じ3年間じゃない。50歳になってギター弾いてる人は、一生ギターから離れられない人なんですよ。だから悶々としているよりは、早く一言話してもらえれば。本当に「えー!?」って言う人ばかりですよ、最初は。クラシックやって、ビートルズやって、アドリブ弾けません、って言ってる人なんて、あっという間に上手くなる。
それは勇気づけられますね!
だから大学生なんかは本当は1回生のときに来てくれたらいいと思う。大体皆3回生くらいになって、行こうか行くまいか悩んで卒業間際に習いに来て、「最初から習っとけばよかったです」って言われるわけ。一言言ってくれれば、思い悩んでいるよりぱっと目先が広がるから。
なるほど、善は急げですね!そうすると、何歳から習うことはできるのですか?
自分の意志で弾きたいと来てくれる人だったら誰でもウェルカムです。
年齢は特に問わないけど、自分から習いたいと思ってくれることが大事だと。
そうですね、年齢じゃないかな。
話は変わりますが、好きな食べ物は何ですか?
色々ありますけど、昔から言っているのは「死ぬ前に食べたいのはしゃぶしゃぶ」ですね。
岡本さんが目指す「ギタリスト像」とは?
やっぱり感動的なメロディとか。自分の空間を持ちたいんですよ、自分の空気。例えばジェフ・ベックって、バック・メンバーはギターがジェフ・ベックじゃなかったら普通の上手いバンドやったりする訳。ジェフ・ベックがギター弾いたら、ジェフ・ベックの音楽になる。サンタナのバンドも、サンタナが居なくなったらただのラテンバンドになっちゃうと思うんだけど、サンタナがいるからサンタナでいるじゃない。そういう風な、僕がいるから岡本バンドになる、みたいな空気。それはバンドのサウンドなのか、自分のギターの節なのかよく分からない、どっちもだと思うんだけど、そうなるために腐心してますね。
その目指しているところに対し、今どれくらいの到達点ですか?
それは自分で判断できることではないかも。ここ数年になって自分の匂いみたいなものを掴みつつあるような気はするけど、どのくらいまで来てるのかは皆に聞いてみたいくらいですね。
普段の練習やライブ前などにやっておくべきことや心掛けていることはありますか?
僕はライブの前とかではなく、日常的に「ギタリストになる」ようにしています。ギタリストでいるっていうのは、生徒を教えたりとか、作曲したりとか、マネージメント的なことをしたりとかで、朝から晩までギターを弾いてられるって訳でもないんですよ。意外に忙しいのね、ギタリストというのは。そういう中で、ともすると自分がギタリストであるっていうことを忘れることもあるわけ。お酒呑みにいったり、家族で旅行とか行ったりすると、3日もすると「俺って何だっけ?」って思う瞬間がある。そういう風に思わないために、毎日朝起きたらウォーミングアップするのね。自分の曲のレパートリーの中で難しいものを毎日弾くとか、自分の中でうまくのれないグルーヴを何個か選び出してやったりとか、1日ではクリアできない課題が必ずあるんで、朝起きたら自分の中で納得するまでやる。それはライブの日でも普段の日でも変わらない。
なるほど!岡本さんでさえも日々精進なのですね。
あと一つ言い残したことがあるとしたら、やっぱり「夢を忘れるな」ということは言っておきたいね。ギタリストってギター上手くなりたいと思っても、「ギターを上手くなりたい」と思ったこと自体忘れることが多いんですよね。こんな音楽やりたいと思って、時々思い出したように習いにいこうかなとかギター買おうかなとか思っても、お酒呑んではしゃいだりしたら、あれだけギター弾きたかったのも忘れてしまうのが人間だったりすると思う。夢っていうのは挫折するよりは、すっかり忘れてしまうのが一番の敵だと思う。それは商売にしても何でもだと思うけど、ある時決起集会して「エイエイオー!」とかやってても1ヶ月もしたら「あー、、しんどいなー」みたいになる。無理矢理でも毎日自分の夢を思い出す、努力云々と言う前に、自分がやりたかったこと、なりたかったことを忘れないということが一番大事だと思う。そしたらコツコツ色んなことを続けなければいけないんだけど、毎日思い出してたらちょっとずつやる気が起こって来てちょっとでも積み重ねられる。行き先を失ったらいつまでたっても辿り着けないじゃない。行き先が見えてたら、どんなに休んでても辿り着けると思う。だからまず「夢を忘れない」目的地を失わないことが、一番大事なんじゃないかな。
ありがとうございました!
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