スペシャルインタビュー my-Butterfly 6/6|スタジオラグ

スペシャルインタビュー
my-Butterfly | スタジオラグ
そんな数々の「事件」が起こりつつ、出来上がった作品ですが、作り手として出来映えはいかがですか?
Tac:映像も音も自分達のパフォーマンスも、前回とはまた違った形のアプローチが出来てるし、書き下ろしというのもあるのでまた新たな引き出しを出せるというか、新たな魅力
新しい自分達らしさを発信出来たらと思っています。
阪本:ちょっと芸風広がったよね、今作で。そういうのもやっていいんや、みたいなところに。
Tac:NGな部分は自分ら的に持ってたくないなというのはある。
阪本:前作のイメージを踏襲しながらも、色々と幅は広がったんじゃないかと。
Ryota:前作の時は元々のあり曲だったし、僕とHikoが入る前からあったから。今回は僕らが入ってからのバンドとして初めて、一から作ったじゃないですか。前作は前のメンバーの部分が残ってるし、2枚目は今のmy-Butterflyとしての1枚かなと。優劣つけられないけど、2枚目は一から関わってるので、思い入れは強いですね。
my-ButterflyさんがDVDシングルという形でリリースされたように、いいライブをしていい音源を作るだけではブレイクが難しい時代になったと思います。そこを突き抜けるには何が必要でしょうか?
Tac:僕らはまだ何も成功している訳でもないので何が言える訳でもないんですけど。ミュージシャンがあるべき姿はどんどん変わっていくのでしょうけど、やっぱりライブっていう部分は絶対に変わらないのかなって思います。近年全国各地色んなフェスも増えてきてますし、なまで感動を生めるバンドが生き残るんじゃないかって、いつの時代も。京都だったら、10-FEETやROTTENGRAFFTYといった諸先輩方や、くるりも然り、だと思いますね。
「ライブ力」ということですね。
Ryota:音源もいいけど、ライブ見たらもっと好きになるっていうか。なんだかんだ言って、ライブ!
Tac:なんだかんだ言ってライブのいいバンドばかりなのかな、バンドで考えると。オリコンに出てくるのはアイドルとかユニットとかグループばっかりやし。
阪本:今までのモノ作ってモノ売って枚数捌いてっていう収益モデル自体が、音楽作る側の人間がそこに夢を見てはいけない時代だと思うし、逆に「ライブの魅力」というのをどれだけ広げられるかといったところでしょうね。
Tac:ライブで得た感動を、その延長線上で家に帰っても聞きたいなって思わせられるかどうかが、アーティストの「ライブ力」かな?
阪本:盤ありきじゃなくて、でもやっぱり録音制作物として形にすると言うのは大事な作業なんで、どれだけライブが良くたって好きなバンドの曲だったら家で聴きたい、iPhoneで聴きたいってあるじゃないですか。その需要は絶対残るんで、逆にそっちの方が大事に聴いてもらえる音楽を作れるんじゃないかっていうのはありますけど。音楽制作の予算というのはこれから減ることはあったとしても増えることはあまり考えられないんで、その枠内でどれだけいいものを作れるのかっていうノウハウを、バンドマン同士もシェアしないといけないと思うし。いいライブを見る機会ももっと増やさないといけないと思うし、いいライブするために皆もっと努力しないといけないし。何より人前で演奏するということが、これからもっともっと強くなるんじゃないかと。それこそChiakiさんを初めて見た時に眼力があったとか、そういうのは音源じゃ伝わらない情報なので。そういう価値を高める努力はもっとすべきで、多分そうやってライブが良くなって演奏が良くなると、また音源のクオリティも上がる、そういう相乗効果は期待出来るんじゃないでしょうか。
もっと練習しなさいと?
阪本:とりあえずごちゃごちゃ言わず練習しろと(笑)ということじゃないですか?
Tac:原点回帰ね。
阪本:少なくともライブのステージ30分間なら、30分間かっこつけ続けられるくらいのテンションは保って欲しいなと。演奏に不安があるとその不安なニュアンスが出てしまうと思うんですよね。
Tac:やってるかやってないかは自分が一番知ってるやろうし、ちょっとでも不安材料あるとかっこつけ切れへんもんね。
阪本:それを解消するのがやっぱり練習だと思うし、練習して自分の手に馴染むフレーズにすることで、それをかっこつけながら弾くことができるんじゃないですか。他人に見せるものとして、演奏自体は表現出来るけど、演奏することが目的になると他人に見せる部分が疎かになる。弾けていると思って弾いているフレーズも人前に出てかっこ良く聴かせられないんだったら、それは弾けてるけど多分伝わるものはないと思う。そこを特に若いバンドマンに考えて欲しいですね。30分間かっこつけ続けろと。
my-Butterflyの今後の活動の抱負をお聞かせください。
Tac:最近、原点回帰、初心に返れというのはことあるごとに自分達の中でもテーマになってるんです。最前列にいるお客さんにも、後ろにいるお客さんと同じように、初見のライブの感覚を、毎回新しい驚きを与えられるように、毎回新しい自分達を見せられるようなライブができるよう心掛けたいと思っています。
Ryota:同じセットリストとしてもね。たとえ二日連続でも、今日はいつもと違うみたいな感じがあれば楽しい、いいしね。
最後にスタジオをご利用のバンドマンにメッセージをお願いします。
Tac:音楽も礼に始まり礼に終わります。コミュニケーションを大事に、まずは挨拶からです(笑)特に若いバンドマンの子らにはスタジオ来た時とかメンバーにもそうやし、受付に居るスタッフさんもね(笑)メンタルが占める割合って音にモロに影響しますよね。コレってまとまったのかな?(笑)
ありがとうございました!